VOL21 Yさんからの手紙 発行2000/06/29

毎週木曜日は、プロセス改善の日であった。もう一年が経過した。一昨年、初芝流の禁止技でプロセス改善活動は二つの躍進があった。(はずだ) 現場への浸透への真摯な取り組みは現場をいかに発奮させるかが鍵だった。禁止技は、そうした中で今はYRPローマに移籍しているNAKATA選手によって編み出されていた。彼の繊細な準備活動によって作られた計画書も、彼の次なるオーバーヘッド休暇で瞬時に現場のJさんをリーダーに変えて現場意識を発揚させた。もとより優秀な人材の宝庫であったT課長の部署には、こうした活動を支える素地があり思いのたけを実現していったのである。こうした基に広がりを見せた活動は、事業部に広く根付くはずだった。現場が発奮しても、管理が発奮しないのではその広がりは閉ざされてしまう。禁止技のPart2はプロセス改善の推進役である東川によって発動された。彼はヘッドハントされたからと外部に転身することを名目にして、会社側を説得して体制強化の確約を取り付けてきたのである。体制強化の時期でもありいつまでもオタクな東川に任せていては現場への悪い影響まで出てくる。人望のあるYさんを選出し、実効のあるH技師も担ぎ出すことが出来た。初芝の文化は緊急事態に発動するということになるのだろうか。こうした緊急事態も一年を経過するなかでゆったりと熟成をしてきたようだ。Yさんからのメールにはこんな雰囲気が感じられた。なぜか、コーヒーメーカーの音が懐かしく聞こえてくるような気がしていた。レベル3達成に向けて道具立ても含めて色々な約束事も決めて結束が固まっているようだった。
 
YRPローマの試合観戦にも是非訪れたいと思う今日この頃である。初芝を出ると、初芝がよくも悪くも見えてくる。会社の判断方向として多数の社員生活を預かるという立場からみて大変な時代の中で利益を出して悲鳴をあげるほどの生産を続けている姿は凄い、さすが、と感じ入る。そうした反面、仕事に悩みを持ちつつ苦しんでいる多くの技術者も知っている。そうした技術者に東川が出来るのは、自分の経験を語り、技術者としての自覚に目覚めてもらうことの手助けをすることくらいである。QUAD社から見れば仲間が増えるのは嬉しいし、それも望まれていることである。しかし、Yさんからのメールを読み返しつつゆったりとした中で着実と仕事を進めている姿に改めて敬意を表し、互いに切磋琢磨する仲間でありたいとおもうのである。仕事に悩み環境を変えたいという色々な方に出会い話をするチャンスを得た。またそうした人たちは素敵な気持ちで仕事に取り組んでいることもわかった。それでも仕事の悩みが消せない人たちにとって要素技術という観点からは十二分な環境で応えられる職場として、明日も懺悔の人とミーティングをする。職場をかえて初芝を応援するという仕事も素敵なことだと私は理解している。

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