VOL96 元気が何より 発行2001/4/4

桜の花びらの中、新人然とした未だしっくりとしないスーツ君たちを囲んで青山墓地では昼食タイムの花見が繰り広げられている。墓地参拝の人も行き交うなかで芝生や参拝道に青いシートが広げられ、幾人かは墓地の縁に腰掛けている不届きものもいるようだが・・・。伊藤忠のビルに続く墓地横断の参道沿いには屋台も並べている。

ときおりの強い南風が、変わりやすい春の中でも暖かい中で気持ちよくさせてくれる。近くの店で買い求めた寿司弁当を抱えて仲間との昼食に出てきた。日曜日には不届きものだらけだったという墓地も中にまで進んでいくと広い芝生のスペースでゆったりと食事が出来た。最近、オフィスを関係会社との共有を始めた関係で窓付きの昼食スペースを一つ潰されてしまったので窓のない部屋での昼食続きだったこともあったのだが外での昼食はまさに開放的だ。

新人達の季節と桜の季節がマッチするのかどうかは日本人の感性の問題でもあるがバックトゥザスクールが秋となるのも勉強を始めるのには合っているようにも感じる。夏休みをゆっくり遊んでもらうのは良いことだと思うが、いかがなものだろうか。とはいえ、会社では定期採用という制度で採用するほどでは無いにしても毎月のように拡大しているのが最近の状況だ。毎週のように最近では内線番号リストが増えている。

メンバーが増えると同時に仕事も新たなタイプの新人が増えてきている。新しいタイプの仕事は当然異なったお客様が対象となってくるので今までとの延長で片付かなくなってくるものである。自分達の仕事のプロセスを改善しつつ責任と権限の委譲をして分担するようになってくる。採用というプロセスには、ようやくウィザードのようなスーパーレディまで登場しそうな状況も起こり始めている。優秀な人材が飛び出てくる会社のプロセスには心配だが・・・。

それぞれの仕事が米国との協奏により成り立っているので、色々な案件の同時進行という中では確認の精度が求められる。担当の営業マネージャに依頼したつもりがメールのみだと気が付くと彼は中国の会議にフライトしていたりする。それぞれの人の状況もスケジューラで内容を確認しつつ対応する事が必要だ。気軽に引き受けた内容が実際には、頼んだ本人は本社の人間と別件に当たって不在だからお願いね・・・といったトホホな内容だったりもするが。

色々な開発テーマに対して戦略を立ててリソースアサインしていくのはどの会社でも同じであり、変わり行くユーザーニーズを押えずに自分自身の変革をしなければ取り残されてしまう。開発が出来てもコストが引き合わないのでは、それは開発が出来たとはいわない。開発をしなかったほうがよほど前向きである。体面だけで進めてきた開発の不良債権のようなものである。

そうした中で、戦略も刻一刻と変化していくものであり、そうした流れを理解していかないと疲れることにもなりかねない。韓国の方ほど血が滾ることはないが、日本人は乗りやすいので乗った船が出ないといらついてしまったりすることに陥りがちだが、ここは外資の仕事であり論理的に切り離し心の健康を維持できるように努めなければならない。元気がなによりである。

お客様たちの新体制の情報も新聞などから入ってくる。新たな大型研究所の建設にまい進しておられる元気な会社もある。力不足を補うために有力技術者を他事業部から引き抜いてきて強化しているケースもあるようだ。抜擢された技術者は優秀なだけに彼らのモチベーションを維持することは開発プロセスなどの要因で負の方向に向けられるともとのモクアミどころかビーイングされたりトラバーユされたりする可能性も高い。入れ物を作る前にプロセスを高めていくことについては釈迦に説法だが・・・。

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