電子キットのソフトをハックしよう

作るだけでは満足しないエンジニアを目指す学生さんに、キットの再設計をお勧めします。

国産のキットなどでは回路図も公開されて、ソースコードまでも公開されているものもありますが・・・。中華製キットなどでは部品と書き込み済みのマイコン、組み立て説明書しかないキットもあります。組み立てて動作させるだけであれば、半田付けのみで組み上げて小学生でも作れますが、これを教材として捉えてハードを回路図から起こして、そのソフトをフルスクラッチで書いてみませんか。

例えば、デジタル置時計などでは、温度表示だったり、光センサーを付けてLEDの輝度を夜間には下げて見やすくしたりといったことが機能として組みこまれています。大型LEDだったり、ニキシー管だったりディスプレイなども各種あり、アラームを搭載したり、停電しても動作がキープ出来るようにRTCを搭載したりと色々です。

ソフトウェアエンジニアを目指す学生さんの課題として、自らのスキルを確認する意味でも挑戦できる最初のテーマではないかと思います。

中国製キットによく搭載されている8051マイコンは国内ではメジャーではありませんが、何より枯れたアーキテクチャでシンプルです。制御に徹したアーキテクチャを支えるフリーのCコンパイラやデバッグ環境も無償で手に入りますので、パソコン上で開発・テストをしてから、実機に書き込み試験するという一連のサイクルを机上で進められます。2-4kBというコンパクトな世界でソースをすべて理解してマイコン技術を確実に自分のものにしませんか。