VOL60 流言飛語の世紀末

携帯業界でのパワーバランスは、ある意味において現状の市場占有率がそのままと考えられるのだが・・・。国内・国外での事情の違いなどからいろいろな観点が存在していて相互に懐疑的になったりしているのが実情である。国際的に見れば、奇麗事によるGSMからWCDMAへの移行の実験場が日本である。

実験場であるがゆえに新型兵器も沢山登場する。日本のケータイ文化と北欧市場のコミュニティが相容れるのかどうかがひとつの楽しみであろう。また、携帯後進国の米国をどう巻き込んでいくかもパワーバランスを崩していくかどうかの鍵であろう。日本のキャリアやトップメーカーは実は国際的に見れば、まだまだこれからである。

米国のコンテンツメーカーやケータイキャリアとの提携を進めている日本のキャリアの生き様はまさに生死を賭けたものといえる。国際標準として進めているWAPと国内のデファクトである、i-modeの戦争もひとつの視点である。ユーザーにしてみれば画面制御のキー操作の違い位にしか国際的にはみていないだろう。日本が擦り寄っている欧州との差がそこにあるのが不安の材料なのだろう。

日本国内のユーザーに対して圧倒的な利益による設置工事により国内インフラを展開してPHSの展開と同様にエリア拡大を進めていくことがひとつには課題であるのに、出来る機能のキラーコンテンツは今と何ら変わらないという実情が判明することを一番恐れている。実はPHSを越えられないという実情である。PHSでパケットサービスをはじめることがWCDMAを殺してしまうことにもつながる。

周波数資源が問題の発端であり、現状のパワーバランスで実は、いいように踊らされているのが現在の日本のケータイ業界なのである。こうした現状認識をもちつつ飛び交う流言飛語をやり過ごしたりビジネス展開のタイミングをみなびくつきながら進めている。そうなると余計に開発力の不足に対しての拡大にも疑問を持ち始めているようだ。メーカーの方はそうした戦争の行方を敏感に感じ取ろうと日夜努力されているはずだ。そうしたメーカーにソフトと部品をソリューションとして提供することを世界のバランスに立ちつつ制御したり、振り回されたりといったのが戦況だ。

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