VOL69 トホホなBSデジタルテレビ 発行2001/1/13

21世紀に入りました。あけましておめでとうございます。

昨世紀末に、我が家は大型テレビの入れ替えが行われてBSデジタルなクリアな画面で紅白を見ることが出来た。BSデジタルな映像は素晴らしいのだが、世紀越えの中継などは限られた地区での映像のみとなってしまった。これも致し方ないことだろう。新サービスへの移行に見られる次世代携帯のようなものだ。しかし、全国規模で一気に出来るということは衛星による放送ということだからである。

ITな機能がいろいろ網羅されていて、PayPerViewの為の電話結線なども従来のPerfecTVのように設定が必要になった。画面サイズの横伸びなどは従来のBSやCSおよび地上波ではいままでの4:3で表示できるように設定をした。自宅周辺は難視聴地域に設定されているのか無料CATVの設置がなされていたのであるが、最近はこのサービスも地域CATV業者に移管されている。無料はつづいているのだが。昔のHAMによるインターフェアのような画像になることが起こっていたのだが、TVの更新でより悪化してしまった。

全てのコンテンツがBSデジタルに移行できない限り、あるいは圧倒的に面白いコンテンツで地上波を見限るようなことでもない限りは、この画質の低下は呑めない話である。受信端子が増えたわけでもないので受信レベルがいままでよりも劣化したとも思えない。昔、購入してあった受信アンプを挿入すると見るに耐えない映像に劣化した。ノイズがさらに強調された感じである。一旦は諦めてもとに戻しておいた。

よくよく説明資料を読んでいくうちに一枚の思わせぶりな赤いリーフレットが入っていることに気が付いた、「場合によっては画像ノイズが増える場合があり、それにはこの対策フィルターを使え」と記載されていた。そのフィルターとはアンテナ接栓に接続して使うようになっていた。厳重にがっちりと作られたそのF型プラグと従来の安易なF型ケーブルとはかなりのミスマッチで接触の心配があった。挿入すると確かに効果があり、従来のような画質レベルに戻った。

結局、テレビ自身がパソコンのようにノイズを出してしまい、評価尺度としての通常の地上波環境でのテストでの検証が不十分でこうした付属品として問題対応をしたのだろう。不細工なものである。そういえば、パソコン用のPCMCIAアダプターを開発しているお客様で携帯パソコンも周波数が高くなり不要輻射で無線性能が出せないという話を聞いたこともある。昨今のパソコンのクロック競争は現行の携帯電話の周波数を超えてしまった為に出っ張りをすくなく無線機能をサポートするというコンセプト自体が問題になっているようだ。

BSデジタルテレビの第一世代の商品ということもあるだろうが、自分自身の不要輻射でテレビという機能に障害を出してしまったのは情けないはなしである。ソフトウェア更新などのPCのような機能までも包含するなかで変貌していこうとしているテレビと携帯の中でMPEG4などでテレビの機能を持たせようとする昨今、携帯において基本の電話性能が劣化するような話にしてはならないと他山の石としたい。

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