業界独り言 VOL142 我が家の光ブロードバンド化計画

某社のDVDレコーダの修理は事業部まで持ち帰りの大仕事になってしまったらしい。連絡は、暫くかかりそうですという簡単明瞭な物だった。そうした台詞が通用するのならば、私もチップメーカーとして使ってみたい気もする。コンシューマーニーズとしての緊急度合いが認識されないので致し方ない。我が家ではS-VHSデッキが復権しているのだ・・・。この修理が順調にいけば、この製品を夢の製品として位置づけている会社に文句もつけずに「よい製品だから・・・」と薦められようものなのだが。

既に10万円を割り込む価格で特売に晒されているのは、携帯での新機種登場に伴う事例と同様な性なのかもしれない。次の機種であるHDD内蔵のDVDレコーダに圧されて価格が低下しているのは致し方ないのだろうか。着実に永らく使えるようなプロ用機器の開発してきた事業部などのノウハウが新製品開発の開発プロセスに盛り込まれて欲しいものだ。知人で、そうした感性の人がいる。いい味の技術屋さんなのだが、今はどうしているだろうか。会社としての設計力という話になってきた際に道具立てを作り上げてデータベースを構築するという長年のテーマに取り組んでこられた人たちもいる。

デジタル機器の故障の予兆を知らせてくれるような機能が盛り込まれるべきではないかと考えるのだが・・。昨年には本来ならばそうした技術が開発完了されて実用化されるというのが昔見た映画の一シーンでもあったのだが・・・。そうした情報がブロードバンドを通じて、メーカーに勝手に機器から通知されていくのはいかがなものであろうか。故障予定部品の兆候を検知していれば壊れる直前に修理の出前が到着してあっと言う間に直してくれる・・・。そうして製品や技術が次々と開発されていく。まあ、勝手に録画したタイトルまでを通知されるのは反対だが・・・。

来週予定していた訪米は一週間延期になった。決起した勢いの会社によっては直接最新情報を収集に米国本社まで行くというのが通例である。これは、その会社の本気度合いの指標でもある。きな臭い未来のなかで、内容を検証に訪問するという目的に適う答えが得られるのかどうか別問題だが・・・。無線通信機器メーカーも最後の審判を仰ぐ時代になり始めていて撤退か存続かというのが状況に追い込まれている。時間軸と座標軸の二つのファクターの中でメーカーとして製品生産を通じて貢献していくという道を選べるのかどうかに懸かっているようだ。

光ファイバーの接続工事の案内が届いた。番号から見るとこの管轄では五人目らしい。どんなお手並みで工事が為されるのかなどには疑問があるが・・・。米国出張の時期と重なりそうなので帰国以降の時期に変更してもらった。必要な手続きとしてはPPPoEに対応する適当なプロバイダーに加入する必要がある。固定アドレスの払出をしてくれる安価なプロバイダーがあったので、まずはそこに決めてみた。色々な取り組みが考えられるが、まずはルーターを手当てした。LinuxでPPPoEも含めて実現するというオプションもあるが、まずは簡便な策を選択した。

現状は、レンタルサーバーに構築しているホームページなどの移行手順も含めてドメインサービスなどのサービスのみに切り替えようかと考えている。BTRONマシンをサーバーにして評価をしたいとか色々やりたい事が出てくる。100MHzのEthernetであってもどれほどの性能が出るのかどうかという点も楽しみである。ネットワーク型のHDDレコーダーなどを導入して気軽な個人間でのビデオデータの交換などが出来そうでもある。運用に当たってはMXなどの事例などに陥ってしまう可能性も否めないが。流通業界にも影響があるように思われる。

北海道でしか放送されない番組をIPで中継したりするとかというのも考えられる。ストリーミングという形でなくとも録画したデータをftpで送るだけかもしれない。少なくともオフィスの自分の席で仕事をするよりも米国本社とのサービスが速くなるのも事実だ。そう考えると毎月の通勤費用よりも安価な費用で光ブロードバンドを利用して自宅で仕事をする。電話もミーティングも実現出来そうな感触である。そうした時代を予期した佳作をかつてのTechno-Waveで予見して書いたことがあるが、すでにそんな時代に突入してしまった。

予見した事の中には退職顛末に入っている物もある。これらが、実現しそうな状況の中で面白い関係を見いだした。かつて米国で手がけようとしていたことがある業務通信インフラ事業が今ではCDMAに移行しようとしているのだが、もとよりこのキャリアのネットワークがGSM仕様のものであったのだ。今、このCDMAが適用されるにあたり、この通信キャリアが考えている取り組みがCDMAインフラとGSMネットワークの間を繋ぐ技術の開発らしい。この技術が出来てしまうと実は別の使い方とユーザーが生まれてしまうのだ。この予見が波及する範囲には、ライセンス問題自体をクリアに解決してしまう可能性すらあるのだ。

もうインフラ競争や規格競争などが無為なものになってしまうのかも知れない。無線技術者と同様に疲弊してしまう標準化技術者も生まれてしまうかもしれない。無論そうした自体が予見されると起こることは、被害を被る人たちと利益を受ける人たちのバランスにおいて政治的な策に頼った解決策になってしまうだろう。問題は、費用を出して取得したIMTバンドの不動産としての価値下落である。不良債権となってしまうと通信世界の予期した未来の地勢図が書き変わってしまうかも知れない。

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