業界独り言 VOL152 彼岸のなかで

先日の通夜の席上で出逢った仲間から、「独り言が前半しか送付されていないのですが、もしかしてwebには後半が書き綴ってあるのですか、であればアカウントをください」と言われた。もしかすると読まれていないのかしら、どうも説明が不十分だったようだ。彼が、そう思っているのならぱ、多くの人が同様なのかもしれなかった。長いメールで送るよりも導入部を書いて、後半はwebでというのがパケット代を気にする人も含めて良いのではないか考えての方針なのである。

彼岸明けの昨日、ほぼ横浜地区は何処も満開の桜となったようだ。ぼた餅と桜もちあるいは花見酒と線香の煙とが共存している季節で期末を迎えることになってしまった。桜祭りで著名なある町では、例年よりも2週間も早い桜前線には対応が出来ないとテレビで紹介していた。先週の金曜日には新入社員も迎えることのないままに二度目の青山墓地での場所とりをしていたのは某商社の期末に疲れた一年生らしかった。桜の下の花見ランチも2年目となった。

土曜日、都内での散歩の帰りがけには京浜急行で日ノ出町で降りた。大岡川沿いは例年桜祭りの提灯が架かるのであるが例年にないこうした事態に何処の町内会も対応が間に合わない様子である。これでは、どこぞの官庁と一緒なのである。人が要望するでもなく自発的に軒を連ねるのは的屋さん達である。いわゆるベンチャーというべきであろうか。自宅まではほどなく花見がてら大岡川沿いに歩くことにした。川沿いの桜は既に満開となっていた。月見と花見に興じる一団が川沿いの屋台で興じていた。

前線通過で急に冷え込んだ夜でもあったが、的屋のメニューも温かい鍋やらで応じていたようだ。ユーザーニーズや状況の変化の分析に素早く対応している姿には学ぶべき点が多い。川面には既に多くの花びらが散っていた。翌日曜日には、散歩目標である10000歩を目指して、まずは近くの清水が丘公園を目指した。ドンドン商店街を抜けて丘の上にある清水が丘高校沿いに公園へ歩を進めた。日だまりに咲く花は桜に限ることは無く春爛漫である。公園の花壇も花満開であった。南区を一望した後に丘をくだり井土ヶ谷方面にむかう。

井土ヶ谷から弘明寺に向けて更に歩を進めて目的地である弘明寺の南図書館に到着した。借りていた図書をわざわざここで返却する必要は、ないのだが横浜市の図書館は何処でも返却できることから散歩の距離目標にしているのである。図書館自体は弘明寺公園の中にあり、かつては図書館の場所自体が良い花見の宴席にもなっていた。図書館設営と併せて弘明寺公園の整備も進んだようで見晴らし台などが設けられていた。花見の宴席はすっかり出来ていて青いシートもレジャーテーブルなどが広がっていた。赤ら顔の小父さんたちやらで賑わっていた。

花見の宴席の雰囲気やごちそうの匂いの中では、10000歩の半分に差しかかっていた二人には血糖値の不足を余計に感じさせるものであり京急を見下ろす階段を降りて珈琲ショップに向かった。一日一回に限定した珈琲を今日はここで堪能して軽いペストリーを一つ選択した。一時カフェインを楽しんでから鎌倉街道を目指した。この商店街では立派な提灯を飾りつけて桜祭りを行っていた。同じ大岡川の川沿いでもしっかりと元気な祭りをやっているのは商店街として活力を掲げている違いだろうか。彼岸の明け団子や、桜ロールなど食べてみたいものが目に映るのはそうした活力の反映ではないだろうか。単なる食い意地かも・・。

結局、上大岡まで歩を進めてプリンタ用紙を買い込み、今度は真っすぐ鎌倉街道を残りの歩数を進めることになった。帰りの道で気がつくと知人から携帯にメールが届いていた。さっと目を通すと先日の弔問の謝意が書かれていた。エンジニアの仲間の急死という状況には、以前の職場で遭遇した事件を思い起こさせた。私は、かつて自動車電話の開発チームに居たのだが、システム件名などをカバーする部門のエンジニアと交換トレードになっていた。このエンジニアが若くしてガンで亡くなったのである。自動車電話から携帯電話に移る中で業務が多忙になっていく中での出来事は、ましてやひと事とは思えなかったのである。

この季節の激しい変わり目には弔事も多いようだ。中には遣り切れない思いで倒れたエンジニアなどもいるのかもしれない。生きていく中でも死んでいるような仕事に埋没するよりは、前向きに倒れたいというのがエンジニアではないだろうか。といって忙しい仕事の中で倒れれるのは本意ではないだろう。うまく仕事を回したい、苦労している内容を話し合う仲間が欲しいといった声も多いようだ。今まで綴ってきた独り言で出てきた仲間の生きた文字を読みたいという声も聞こえてくる。片道で送付している独り言では満足できないようだ。

出来るだけ多くの仲間と意識を共有していきたいというのは、ソフト開発を長年進めてきた者としての勝手な思い込みかも知れない。ましてや会社も異なった今、何を今更という声もあるかも知れない。そういう意味で言えば、マイクロソフト的という考えではなくてlinux的な考え方に近いのかも知れない。仕事場として拠り所にしているQuad社としての方向でもない。ただし自分として業界で仕事をしていく上で間違っていると思うことについて議論したいというだけなのかも知れない。これが楽しいあるいは面白いと思わないかと声を掛けたいだけなのだろう。

光ファイバーで接続された自宅サーバーの上に自由に使える限られた仲間を対象にした場が提供できれば良いのではないかと考えているのだが。自宅サーバーのセットアップには昔とった杵柄ながら手間取っているのも事実だ。独自ドメインをレンタルサーバーからの移籍などに徐々にではあるが進められそうである。ApacheとPHPそしてDBがあれば楽しいシステムが組めるのは周知の事実であり、少なくともこの位の規模であれば好い方策だとは思うのだが導師からはお叱りが来そうな状況でもある。まずはメーリングリストの運用と掲示板の設置である。社内情報共有のツールとして使えるモノにしたいのだ。ご意見のある方はお知らせ願いたいものだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。