NC加工をしてみる(4)

今回のお題は、市販の防水樹脂筐体に収めるある程度数を作ることを想定したモノづくりのお手伝いだ。里の加工で出来ることはしれているのだが、そこはベンチャー会社の人たちにしてみたら他に頼むことよりも出来るだけ作れるものなら最初にどこまで作れるのかは知りたいということらしい。

基板手配は、当初の課題だったが、サイズの問題などからEAGLEからKiCADに移行して新しい機能などを覚えて試作品としてOriminを用いたUSBCNCで削り出して試作評価というフェーズが簡単に崩れてしまった。良くも悪くも今までの使い方がCADというよりもアートワークを手で引いているようなPCBEだったりしていたことから制限を外して挑戦しようということでもあったのだが、試作用もう少し融通の利く環境構築も必要のようだ。

基板がとりあえず、KiCADのアートワーク状況を手コピーしてPCBEのスクリーンにプロットしていくのだがPCBEの柔軟な運用としてプロットポイントを自在に原点調整やピッチ変更が出来るのが幸いしてほどなく出来るのだが、あいにくと強度が必要なUSBコネクタやDCジャックの類の角穴などは折角モデルを使ったのが仇となっていたので丸で近似するしかなかった、作図は簡単だがはんだ付けの苦労はありそうだ。

これやArduinoの基板をスペーサーで保持するのだが、その設置用の穴開けが課題になりそうだということは先週のトライアルで分かった。穴あけ位置を指示する樹脂製のテンプレートを作成してそれ越しに穴あけをすることにした。これを作るのは今回は3Dプリンターで少し垂直のガイド性もつくようにした。

結局Arduino以外も含めて全体のテンプレートが丁度3Dプリンターで作れそうなので穴のサイズごとに色指示のシールを貼って効率が上がるようにしてみた。
Arduino UNOには使えないコーナーピンが一か所あり、設計上は3mmのビスを使うことになっているのだが実際にあたってしまいネジ締めが出来なかったりもしているので、ここは2.6mmのネジを一か所だけ使うようにした。そんなこともあったれして実はバタバタとしたNCデータの流用だった。転写する段階で読み間違えたりしてサイズ位置が合わなかったこともあったので、もう少しレビューを落ち着いてしたほうが良さそうだった。問題のUNOのマウントには樹脂製のスペーサーを使わないと背面のパターンも当たってショートしそうな感じもしたので手持ちのジュラコンのパーツを見つけ出してくみ上げてみた。

明日、全体試験をしてもらって来週はいよいよ顧客先で稼働評価試験となるらしい。

Arduinoプラットホーム活用の形?

先日作成した、ショットタイマーの操作アプリの依頼を受けて地元学生に開発アルバイトとして展開している。高専学生のバイトとしては、手頃で勉強にもなるということで、見込みは開発時間は10時間凡そ2日で出来ると踏んで依頼元には見積をしてゴーサインが来たのだった。監修のオーバーヘッドと里の利用費用も加算している。とはいえ破格な汎用に使える今どきの携帯アプリはweb apiで作るとマルチプラットフォームに対応が済むらしい。

1日目は、仕様と開発環境のすりあわせを調査がてらしてもらった。ランチ交え始めたのだったが検討を進めてもらうと実は生憎と作ってあったショットタイマーに付けていたBT2.1世代のモジュールに対応するのは難しいらしくBLEに移行する必要があるらしい。旬のIoT環境で様々な物に対応していくのはそうした事なのだろう。Androidに限れば出来るらしいのだが。

依頼元に確認メッセージを入れて開発に使用したArduinoUNO+BT2.0からの移行提案をプランをいくつか示して問い合わせを入れた。ほどなく回答が届き対応機種を減らしたくないという大本の要望に基づいてBLEへの移行となった。

既に開発段階で採用しかけたものが最近流行りのESP32だったのでこれもしくは他のモジュールにするかは納期と完成度次第ということでアプリ開発アルバイトを進めるために、先ずはベースの環境をIoT Expressに戻して当時課題だったメインデバイスのテープLEDの駆動とピン割り付けなどの変更をした。

テープLED自体は、割り込み制御でイケる感じだった。途中で投げていた環境だったが回路図と皆さんのネット情報には解離があり、少し嵌まったが問題なく解決した。実装としてはもう少し互換性を保つ方法もあるのではないかと思うがいたしかたない。

πDuinoの部品サポートとか

RaspberriPiに接続してI/O拡張しようとするπDuinoがトランジスタ技術の付録基板で添付されている。揃えにくいパーツもありセットで斡旋してくれる業者さんも有難いし、パイゼロを持ち合わせていない人には実は少し手に入れやすいかもしれない。もとより組み込みの里では、地元の学生さんの便宜を図ろうと電子部品の在庫を始めたような経緯もあったので少し偏った在庫かもしれない。今回の雑誌記事の指定でいえばパイゼロと接続する高さのスペーサだったり、コンタクトをとるためのスプリングコネクタピンだったりする。コネクタピンは従来は試験冶具などを作る際に必要なものと考えていたのだが、高密度基板にコネクタもつけられず接触ランドのみを用意しているというのが新しい点だった。何か別の記事でもパイゼロで使っている事例を見たので今回は手配を試みた。といってもこの種の部品は数量が少なくてはとりあってもくれなかったりする感じの値段だったりもするのだが、最近はモノづくりの主戦場が中国になっているので実は中華市場の通販では結構やすく買えたりするみたいだ。

購入をきめてはみたものの春節のシーズンに入ったので物流や店の対応が停滞しているのでようやく出荷されたという表示になったので来月には届くのだろう。パイゼロとの接続のこのコネクタピンを除いては揃えることが出来たので、必要な人は製作の場所提供とパーツの提供とを合わせて可能となっている。里までの交通費が嵩むというかたもいるかもしれないが・・・。材料費と一日の使用料で2500円ならばいかがですか。

ArduinoがMakeの流れの冒頭にあったものであり、組み込みの里の開設もそうした流れの中で自然発生したので、知己のちっちゃいものくらぷさんから分けていただいた「なのぼーど」・「ちびでぃーの」などが五年前からの付き合いとなっていて、当時のキットセットなども買い込んでおいたのがストックとなっている。基板の改版もつづいていたようなので、実際のところ持っている基板に必要なパッチ記載などの基板識別は難しかったりするし、作られた方の記憶からも揮発しているので怪しいパッチは導通確認して確認してから行ったりという流れだ。

今回のπduinoの位置づけはRaspberriPiのセンサー強化シールドのようなものになっているのでI2Cセンサーなどが各種繋がるGroveコネクタが装着されている。このコネクタもちょっと特殊だ。出しているメーカーはSeeed Studioで2mmのPHコネクタに似ているがちょっと違ってロックが出来る構造だ。最近のフィジカルコンピューティングではセンサーとの接続の標準の一環になっているようなので千石、スイッチサイエンス、マルチなどで買えるのだが、気を付けないとPHコネクタをつかまされるかもしれないので注意しよう。

左がPHで、右がGROVEでこちらにはロックがついている。ケーブル側にはロックのないものもある。

 

 

 

 

上から見ると互換性がないことはわかる。似たようなコネクターにはFaboのものあるが、こちらも互換性はない。

BeagleBoneでガイガーカウンター

新年早々の寝袋ハッカソンは、理科大博士課程の学生さんが久しぶりに里を訪ねてくれたことにより始まった。テーマは何をするのか聞くとセンサーの勉強がしたいというので以前彼がトライしていたBeagleBone BlackにシーエーさんからいただいたGeigerShield (BlueV1)をつなぐことで始まった。

最初の障壁は、BeagleBoneの環境を整えることだったがBeagleBone用のHDMIケーブルの探索から始まった。USBキーボードと接続して、表示が出て彼のBoardが動作しているのは確認できたのだが、彼はパスワードをロストしていた。もう二年前の話なのだから仕方ないか

パスワードのリトリーブはあきらめて、最新ソフトでフラッシュしなおすことにしたのだが、ここも間違いの始まりだった。4GB以上のSDカードが必要だということで4GB/8GB/32GBのカードがあったので必要な環境をPC側にダウンロードした。SDカードのイメージ、SDカードのイメージライターなどだ。

書き込んだ、マイクロSDカードをBeagleBoneに装填してシステム更新を進めるのだが、手順としてのS2スイッチを押しながら電源を入れるということなのだが、USBで電源供給していたので先に電源が入り、スイッチを押してもブート書き換えが始まらないという顛末だった。

手順が再確認できたところで、スイッチを押しながらの電源挿入で書き換えの手順が始まったようだ。しばらく時間がかかるので書き換え後の処理についてのホワイトボードで説明しガイガーカウンターシールドが生成する所謂ガイガー管内を放射線が通過する際に通電が起きて、そのパルスを出力するというのがシールドの機能であってそのパルスの時間当たりの回数として計測して評価するのがガイガーカウンターなので、サンプルソースコードのArduinoのソースコードを見てもらい、シールド側のパルス出力端子の確認、ビーグルボーン側のGPIOのパルス検出の方法も確認してもらっていた。

しかし、書き換えが正常終了しないのでSDカードの確認をすると容量が3.3GBに減っていたりするし色々まさに要領を得ない。SDカードの規約規格からなのだろうが、サポートできるサイズが規定されていた過去との互換性などから能力としてのサイズではなくて見た目の最大容量を書き換えてみせることが出来るようなので、こちらについては課題ではないことが判明した。

時間経過で過去のことが再現できないのは困ったので現在やっている作業を見直してみるとBBB自体がeMMCの容量拡大というモデルが出てきていて彼がとりくんでいた最新のビルドは4GBのモデルでないと動作しないイメージだったことが判明した。泊まり込みハッカソンとして来ていたのでこんな時間を使ってもまあ楽しんでいるということだ。電子工作に興味をもつ理学部博士課程の学生さんであることを申し添えておきます。

さて泊まり込みハッカソンで帯域保証しない、否、品質保証はしない食事付という中で、基本的に自主勉強・実験されるのが目的なので彼は満足されたようだ。翌日はお汁粉を作ったりという割り込みをかけつつもBBBに搭載されているCloud9環境での作業が出来ることを確認したのでガイガーカウンターシールドにソケットをはんだ付けしてガイガーカウンターからのパルス接続を行う過程で、デバック方法としてのスイッチ配線やその結線などのレクチャもして彼の理解を深めるようにした。

半田付けも、数年前に彼が来た時にラジオ作成をしていらいだったのかもしれないのだが、すっかり金属接着剤のような取り扱いになっていたので、鏝先の濡れ性確保と部材双方の加熱と半田の添えという手順を再度ポイントで伝えて、またたくさんのピンのあるソケットで残りを満足のいくまで仕上げてもらった。

こうした分野を異なる学生さんも、いまどきの興味として電子工作から入る、電子回路などの実験を行える設備として、これからも週末の開放は続けていこうと思うしだいです。一日で終わらないことは土日か保管させていただいて次回の訪問でというパターンもあります。だんだん家庭の工房も充実してきた方もいらっしゃいますが、のんびりと田舎で電子工作するのは楽しいようです。

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