今年もオープンラボを開設します

2024年があけました、今年もよろしくお願いいたします。
ご利用いただいている方々の支援をしつつ、整備や学びをしています。
昨年問い合わせをいただいたRISC-Vのミニボードの評価作業でのお手伝いなどを通じてカードを用意したりしています。どうぞよろしくお願いいたします。

I2Cメモリの連続アクセスと個別アクセスの問題に遭遇した

STM32を使った測定器開発案件で、i2Cデバイスで2つのメモリ領域を持つデバイスの対応で嵌った。I2Cで用いるHAL層は以下の関数なのだが、領域全体をアクセスする場合と個別をアクセスする場合とでズレるのだ。ちなみに個別アクセスした場合には正しくアクセスできるが、連続アクセスした場合には1番地ズレた形でアクセスされて、最終領域に先頭データが読み込まれた。

HAL_StatusTypeDef HAL_I2C_Mem_Read(I2C_HandleTypeDef *hi2c, uint16_t DevAddress, uint16_t MemAddress, uint16_t MemAddSize, uint8_t *pData, uint16_t Size, uint32_t Timeout)

そう、HAL層に違いはないのだ。

この事例では0x50(0xA0)と0x51(0xA2)のI2Cアドレスを持ち、それぞれに256バイトの空間を持つデバイスでした。以下のAPIを変えて実行してみると結果が異なった。

HAL_I2C_Mem_Read(&hi2c1, 0xA0, 0, 0x100, BUF, 256, 100)
1番地から読み出されて最後に0番地の内容が得られる

for(i=0;i<256;i++){
HAL_I2C_Mem_Read(&hi2c1, 0xA0, i, 1, &BUF[i], 1 , 100)
}
正しく読みだされる

CubeMXのバージョン違いを確認してHAL層のコードとしては違いはなかった。
i2Cの仕様として、メモリデバイスとそうでないものをMemAddSizeにて処理を分けている。今回のデバイスはどうも、メモリデバイスではあるもののそのプロトコルの実装に問題があるようだ。

I2Cの評価用ツールをお客様がお持ちだったのでその内容と検証して後者の実装で
逐一アドレス指定をする形での実装を行った。デバイスの検証は必要なステップだと改めて感じた。

年度末の対応にともない2週間続けてのラボ予定をキャンセルいたします。

いつもお世話になっております。
学校の年度末指導に時間がとられてこの週末は開講できなくなりました。
先週の降雪でのキャンセルに続きまして誠に相済みません。

よろしくお願いいたします。管理人

昔のラジオ調整に必要な測定器いわゆるSGになるFGとか


組み込みの里では、311を契機に活動準備をして無線離れした子供たちに向けてラジオ制作に親しんでもらおうと画策してきた。所謂スーパーラジオなのだが昔とは貨幣価値も異なる現代において1000円程度でキットが手に入る時代となっている。今ではモノづくりの舞台が日本から離れていることもあってこうしたキットも中国から入手したりする時代となっている。
測定器の進化や低価格化も進んでいて所謂デジタル測定器の一環として任意波形発生器が昔のオシレータ替わりに変調もかけられる仕様のものが安く手に入るようになっている。DDS型のスペック進化で60MHzとか80MHzまでも守備範囲となったファンクションジェネレータなのである。今どきの高専などにある機材は古色蒼然とした印象のデジタル化になった蛍光表示管式の韓国製FGだったりする。組み込みの里が始まったころに出たモデルだからそろそろ9年目となる。今でも秋月電子で扱っているのだが、こうした機器が掲載されている時点でそのジャンルは既に時間停止している印象でもある。遥か昔で言えば、リーダー電子やトリオなどの測定器メーカーがSGとして作っていたラジオ調整用のものが気が付くとクロスオーバーしてしまう事態になったようだ。
オシレータとしてDAで様々な波形が出せるというコンセプトのファンクションジェネレータとしての本分を満たすものがある一方で、発信源として2ch搭載したモデルを拡張して信号をミックス(変調)できるようにしたモデルも出てきた。中華市場で進化してきたこうした計測器が鎬を削っている。プロトタイプなのか初期マーケティングなのかアマゾンなどで破格で売りだされていた。20Mhzまでの単出力だった韓国製モデルは4万円弱だったが、60MHzまで出せる相互変調も可能な二出力モデルが4500円という値段だったので、2もなくクリックしてしまった。簡単に使えるという意味ではラジオ調整にも他のデジタルの目的でも使えそうな印象だ。今ではアマゾンでも1万円越える価格になっていて、この種のものにありがちなコピー品というかパネル違いだけのようなものが多く出回っている。買い求めたものがオリジナルだったのかどうかも不明だ。組み込みの里にはかつてのhp時代の古い計測器をヤフオクなどで収集してきたのだが、今どきの計測器に切り替えることで、コンパクトな環境になるのも事実だろう。
オシロスコープなどはブラウン管からのシフトで小型化になり今ではトリガ機能の説明をすべきなのか、デジタル化ゆえにSTOPで画面停止をしている学生を前にしつつも説明指導はしている。大切に直して使おうというのが正しいのか、修理するよりも技術革新などで遥かに安くなってしまった機器に買い替えるべきなのかどうかも悩ましいのだろう。里の風景や非常勤での実験指導の風景などから見えてくる現在を感じつつ先に進めるための改善につなげたい。

木更津と神田での運営について

組み込みの里 電子工作オープンラボをご利用いただき誠にありがとうございます。2012年より木更津の地でスタートしました組み込みの里ですが、母校の学生のみならずベンチャーの方々や地域の小学生の方々やシニアな方などいろいろなご利用をいただいてまいりました。私の本業の合間を縫っての運営を続けてまいりましたが、昨今の地域ベンチャーの方々への支援などを通じていた活動を、秋葉原近くの神田地区にてオープンラボを可能にする活動ベースにして週末活用していただく形で当面交互にオープンする形にさせていただくことになりました。

場所的には秋葉原から至近の距離となり部品入手なども容易となりますので、都内の方々などにはより便利にご利用いただけるかとも思います。オープンの日程は随時更新させていただきますので、ご利用希望の方は随時お知らせください。

なお、キット材料などの在庫は木更津には保有しておりますが、神田では工具・測定器などの提供に限らせていただきます。

ネット環境の利用などは木更津地区同様に使えます。

神田駅から徒歩5分
住所 東京都千代田区神田須田町1-28-13メリノビル4F
   株式会社EVAN
開講時間 開講予告日(土日)の11:00-18:00

連絡先  mailto:openlab@evan.tokyo

水やりIoTの道

神栖市で開催されたSocioinfoの勉強会に持ち込んだ水やりIoTの周辺機器だったが実際には高校生たちへのArduino指導などでそこまでのテーマには辿りつかなかった。

今後の拡張テーマということで下準備不足だったこともあったので整備データ取得を行った。今回のプランジャは12V制御で動作するもので制御電流は10mAほどで静的な状況とはきっと異なり動作時に必要な電流はもう少し余裕がいるだろう。当初目論んだ45リットルのポリペールへ水量充填という意味では10分程度はかかるとして屋外で動作させるとしたら、UN3を四つで6V 500mAHとするとArduinoのsleep制御すれば3か月程度かな。完全に寝せるためにはRTCも必要そうだ。

あけましておめでとうございます

1/4の仕事始めではないですが、ブログはじめとして今年の活動について紹介させていただきます。開所は、1/6日曜から行い、基本的に毎週土日の開催を目途にアナウンスを行い、希望がある場合には確定運営いたしますが、あらかじめほかのイベントへの参加や申し出のない場合はお休みいただくことがあります。

4月からは、昨年同様に非常勤講師を予定しています。

高専生と実務アルバイトとしてのOJT指導と組み合わせた形で組み込み仕事やIoT案件の開発仕事などを結ぶ活動を始める計画です。学びたい学生さんにとっての腕試しであり社会に通じる開発を通じてさらに学びを深めていただくお手伝いをしたいと思います。大変なことが起きつつある社会の中で、しっかりと学びを身に着けて自立される学生さんを支援していきたいと思います。

高専アルバイトに行く手前の実力を試したいあるいは先ずは課題を得て学びたいという方にも別にご案内しているチャレンジ案件を通じて、鍛錬していただくことも可能です。最初にご案内している3Dプリンターの改修チャレンジ では組み込みの里で使い込んできたRepRapベースの3Dプリンターの修理を通じてロボコンやソフト開発に通じる基礎技術を学びとり最終的に3Dプリンターを手に入れることが可能です。

地元高専の方に限らず、木更津ベース以外での活動も企画していますのでご期待ください。

今年も一年よろしくお願いいたします。

激レアさんたちと交流会 全国高専交流会in長野2018

今年も全国高専交流会の時期となり、今回は長野県菅平高原まで出かけてきました。高専OB/OGまたは高専を愛する方たちで構成されるいわゆる激レアさんたちの交流会です。高専生自体が年代の1%というレア物ですが、そうした中でもレアな人たちが高専愛を訴えて集ってくるのが、この交流会です。

年齢幅も現役高専生の20歳から1期生あたりの70歳超の方たちまでが集い、真剣なまなざしで講演に聞き入るさまは、とても真摯なイベントでもあります。

総勢55名の方々に集まっていただき、多くの方にはそのまま懇親会やその後の車座でのグループ討議という名前の話し合いが深夜までつづきました。

詳しい雰囲気や写真は、こちらのリンクでヒューマンネットワーク高専のHPから見ていただこう。

私も「通信と組み込み開発今昔」というタイトルで話をさせていただきました。限られた時間では伝えられないことも多かったですが、機会があればいずこでも訪問してお話しさせていただきます。