アマチュア無線 無線工作の誘い

IMGP9149開局準備のまま進まない組み込みの里ですが、送信機の調整が出来るように再開をしましょう。アナログな無線機ばかりですが・・・。

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唯一パソコンとつながる機能を持った通信機が、こちらのElecraftのK2だ。転職直後に米国の書店で見かけたQSTに掲載されたキットで100Wまでの出力が出せるフル機能のHFマシンでした。いつかはと、思い続けて自宅建設を機に購入して製作に入りました。

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この冊子が、キットの組み立て説明書です。かつてのヒースキット社が達成していたわかりやすい説明書、そして性能を達成に導くサポートがちりばめられていました。

Kencraft社のQR666も作ったことがあるのでしたが、大規模キットの再興は素晴らしいものです。

IMGP9155K2というネーミングからは、高い目標がうかがい知れます。 よく設計された基板を分散マイコンのPICが通信しながら制御実現しています。

 

 

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シンプルなシングルコンバージョンの形式をとった無線機であり基板の上で連結されたように写っている水晶振動子は、フィルターを構成しています。そして水晶周辺に配置されたバラクターダイオードは、フィルターの帯域幅制御に持ちいるものでした。

 

たくさんのトロイダルコイルを巻き、無線機の製作の楽しみを満喫できるキットでした。視力低下の前に取り組み、この写真の左端にある蓋の部分が100Wの送信アンプです。ヒースキットの製作記事を思い返します。パワートランジスターの放熱に用いる金属が酸化ベリリウムで猛毒なので注意するようにという記述でした。

怪しい電子部品

DS18B20_NG最近悩まされていた中華キットのローテートLED時計の不具合は、電子部品の不良だった。ダラスセミコンダクターの1wireの温度センサーである。トランジスターあるいはレギュレーターと見まごう向きもあるかも知れないのだが、これは本来ならば温度センサーなのである。

アプリケーションとしては、時計が室温表示をするという使い方のである。

 

 

DS18B20_OKそして、こちらは正しく動作する温度センサーである。どこかがおかしいのだがお気づきだろうか。写真のせいもあるのだが、最初の部品は地模様がマットとなっていて、こちらの部品はツルットしているのだ。そしてどうもフォントも違うようだ。

 

 

 

NGOKあやしいデバイスは、1wireのプロトコルに応答してこない。

 

 

そして正しいデバイスは確かに応答してくるのだ。

 

 

 

imageこの怪しいデバイスは、アナログデバイスのフェイク品とみて診断すると、なんとレギュレータだった。中華電子部品には、このような粗悪な偽電子部品が出回っているようだ。キットゆえに、電子部品の検査もせずにリストに従ってパックしてデザインを求めてチップとあわせて売り出すというスタイルのように映る。オリジナルの基板をコピーした写りの悪いパターンだったり色々だが、オリジナルキットからのコストダウンはかくあるべしという勢いがすさまじいようで、株式会社秋葉原でも350円するこの温度センサーに交換して対応したりしている。ネット越しに見える中華市場でのこの温度センサーの価格は60円から300円くらいまでと幅がある。安いものには、こうした怪しげな偽電子部品も混然となっているのかも知れない。注意しよう。

チェコからの電子メール

先日作ったニキシー管時計のキットを開発してくれていたチェコの方に、顛末説明をしたところ古い基板での課題について漏れについて再確認してもらえたようだった。まだ古い基板の在庫もあるようなので、今後の方のためgithubの上でソフトウェア更新していただけることになった。

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時計プロジェクトの製作過程などをホームぺージのリンクから紹介したところ、学生たちの研究目的であれば、彼の開発した基板データも提供していただけるそうだ。ありがたい・・・。

間違った基板のまま、学生さんに課題として動作させるというのも教材としてはありかと思いますね。

 

64ビットプロセッサがIoTにも登場してきた

Arduinoなどの単機能のプロトタイプを作りこむ段階から、IoTにも高度な演算能力を必要とする携帯なみのチップが必要になってきたということだろう。使い分けが必要とはいえ、LinuxやWindows10などが動作する形で国産勢の姿は、これらとつなげるモジュール群という形に分業が進んでいるようにみえる。中華ボードで見かけた64ビットコアSBC PINE64が$15という価格で気を吐いていると思っていたらRaspberryPI3も登場した。携帯チップメーカーのジャイアントのQualcommからもDragonboard410Cが登場している。

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色々と手を付けなければならないことが増えてきたので順次使用できることから始めているのだが、Dragonboard410CにもLinuxをインストールして使えるようにした。センサーモジュールなどもつないでいく予定。インストールイメージはダウンロードに失敗したもようだったが、再試行で解決した。TCP/IPでの信頼性も最終的にはHashで確認しなければならないというのは仕方のないことだ。

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IoT向けのSBCが、そのままパソコン足りえる状況をみれば、パソコンの事業が空洞化しているのを実感してしまうのも事実だし、Windowsに縛られている必要もないという時代になったことはありがたい。1GHzの携帯マイコンをアナウンスした際に使う必要があるのかという話が台頭したのだが、当時のガラケーモデルに適用したいという日本からの声には驚きの声をもって迎えられたし、その後のスマホ移行で更に普遍化してしまった。IoTに必要十分な性能をもったSBCが提供される時代になり、街角コンピューティングで街の電器屋さんがカスタマイズして使えるようにする時代に向かっているのかもしれない。
メインボードのないパソコンがあるそうだ。LCDと電池とキーボードがあれば、あとはラズパイなどがあればよいというのも新しい流れを示唆している。

IoTには小さな液晶が分相応と考えていると、こうした小さいサイズでのUIが勝負になる時代なのかもしれないが、宣伝ビジネスがここにも登場することは勘弁してほしい。

レーザーカッターに簡易脱臭機構を作成しました。

組み込みの里では、パワーは小さいもののレーザーカッターがあります。メカニズムとしては焼き切るので、臭いが発生します。縁側においてやるという意見もありますが、対策はとりたいと思います。簡易脱臭機構を3Dプリンターで印刷してみます。脱臭剤の粒を収納するポケットは、まだ印刷中です。ケースとフタは出来ました。簡便に、この箱にお茶の葉の袋にいれてまずは効能を確認します。珈琲豆の残渣を
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米子高専を訪問して特別授業をしてきました。

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10/27に米子高専で特別授業として講演活動をさせていただきました。

タイトルは「組み込みエンジニアとして生きる」で対象は電子制御工学科の4-5年生です。
日本メーカー、海外メーカーでの組み込み開発経験で学んだことなどを題材に現在の学生の方々に高専卒のキャリアで取り組んできたことを紹介してエールにしたいというものでした。ますます先の見えない世の中にあって自立したエンジニアとして社会動向を理解し
つつ社会貢献をベースに積極果敢に取り組んでいただきたいと思います。

凡そ40年ほどのエンジニア生活の中で常に技術進化が続き勉強が続くのがエンジニアの常です。示した講演資料での現在とのギャップに戸惑いも隠し切れない様子でした。学生さんからのフィードバックを得て、さらにメッセージが適切に伝わるように講演も改善して
いくことにしました。また、それでも熱意が伝わったという感触もありましたし、最新技術の章までは資料設定のトラブルで割愛することもあり不完全燃焼の部分などがご迷惑をかけたようにも思います。

今後も、高専後輩の方々に同様なメッセージを伝えるべく講演活動や執筆活動を続けていきたいと思います。