VOL42 ゆうこ 2000/09/26発行

村下孝蔵の歌の話ではないが、私の知り合いには五人のエンジニアのゆうこさんがいる。事務職のかたもいれればもっと増えるだろうが、そうじて技術者の名前のように感じている。組み込みソフト開発に女性が進出してから二十年くらい経つのだろうか。私の知るゆうこさんたちは、みなソフト技術者の方達だ。

この中の二人のゆうこさんにチームを組んでもらい組み込みようの軽いRTOSを開発したことがあった。いまでいうuITRONのようなものだ。ユニバーサルでコンパクトなOSとしてUCOSという名前にした。この名前に決めたのは開発メンバーの貢献があったからでもある。ふたりのゆうこさんは、結婚もされ、お子さんにも恵まれているが仕事も続けておられ後輩の育成もあわせて行われている。

このゆうこさんの一人は入社当時の自分が受けた開発を通じての教育を今自分自身で見直して改革して取り組まれているようだ。彼女は、組み込みの世界でおそらく世界でもはじめてCからはじめた女性技術者なのではないだろうか。このゆうこさんは、この開発プロジェクトの総括を本社までいって壇上で報告されてもいる。たくましい限りだ。大学首席卒業もうなづける聡明で明るい頼れるお姉さんになっている。

もうひとりのゆうこさんは、やはり聡明な女性でお茶の水の秘密の花園からこられて、現在では泥臭いソフトウェア開発のプロセスになぎなたをふるってプロセス改善に取り組んでおられる。初芝グループでも先進の取り組みをしている。珈琲の香りを立てつつ、プロセス改善の大鉈を振るっておられるようだ。

ソフトウェア開発という仕事は、論理的な思考が組み立てられれば出来る仕事であって天性の天才が進めていくようなものとは異なる部分もある。文系卒業なんですが・・・といって落ち着いた物腰で開発に取り組んでこられた、もうひとりのゆうこさんは初芝ソフトでも優秀なソフトウェア技術者である。当時の新入社員指導が良かったのか、現在でも当時の指導教官と結婚されて仲良く仕事を続けておられる。

ワールドワイドな取り組みをしているゆうこさんがいる。米国での会議にも代表として何度も出席して規格化・標準化に向けた開発に従事してきた。日本での委員会では、チェアマンを京都にお連れしての外交までも仰せつかり現在のBluetoothの基礎となる技術の開発に従事している。実際にお会いしたのは二度ほどしかないのだが、「ゆうこ」という名前にふさわしい素敵な聡明な女性である。電子メールを通じてのやりとりのほうが実際には多いのだが、理由はちょっと距離があるからだ。IT革命の時代でもあり、こうした距離もさらに仕事の上では、国内においても解決されるだろう。

ITの要となるインフラ構築に腐心するもうひとりのゆうこさんがいる。化学会社からの転身でメーカーにきた彼女はインフラ構築の前身となる開発マシン管理といった地道な作業を長年続けてこられた。開発マシンの進展とともに彼女の地道な活動を通じて得たネットワークの情報は実践を通じて裏打ちされており、そこいらのIT機器のエンジニアが来てもたじろがず堂々とメーカーの看板を背負ってたつ頼もしいお母さんでもある。このメーカーの開発は、実はこのお母さんに頼っているのだ。

素敵な五人のゆうこさんたちにこうした独り言を書けるのは私の楽しみのひとつでもある。名前とスキルの相関関係はわからないが、ゆうこさんいう名前の女性はそうじて優秀なソフトウェア技術者の資質があると感じている。独り言にときどきメールを寄せていただくのもこのゆうこさんたちなのである。

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