八月末に開催したセミナーで基板化した教材だったが、使用ブザーの駆動電圧の誤りなどから修正を行った。I2Cのセンサの追加がしやすいように配置のことなるフットプリントを増やした。評価ソフトは既に提供してあるのでセミナー内容を追加する段階で、テキストと共に整備する予定。今回はI2Cのバス波形の観測をしてもらいデバイスが応答することをみてもらう項目を追加します。単純に動いたのではなくて、確かにハードが応答していることを実際に計測して体感してもらいます。
投稿者「西山 茂丸」のアーカイブ
Windows11への移行でLet’s Note CF-SV9に移行してみた
細君が長年使ってきたLet’s NoteだがCF-R4から使い始めて、CF-SX2に移行して長年使ってきた。当初のi7モデルはことごとく不良になりマザーボードを五回交換していよいよこのモデルには信頼度がなくなり、会社の後輩の人たちとの乖離が生じたので彼らが使っていたi5モデルを中古市場で見つけてきてニコイチにしてマザーボード交換をして使ってきた。以来マザーボードが故障したことはない。液晶はそうした過程で縦線が入ったりしたものがニコイチで治ったり、またまた液晶だけを交換したりということは続けてきて今に至っている。Windows8で始まった細君のCF-SX2はWindows10に移行しても8のようなUI設定にしてFirefoxとThunderbirdとiTunesしか使っていないのが実情だった。Windows11への連呼がMSFTから毎日のように続けられてきたので今回期限目前で第10世代の中古に乗り換えた。年金生活であり致し方ないのも実情だ。
彼女はLet’s Note CF-SX2には大きな不満があった。それは電源ケーブルの差し込み位置が反対側に移行してしまったことだった。CF-R4で使ってきた彼女にとっては何故左右を入れ替えるようなことになったのかは理解不能だった。
今回のCF-SV9ではそれがもとに戻り解消したことは喜ばしいことだった。使っている環境はWindows8時代のUIに近い状態で彼女が使ってきたものだったのでWindows11 24H2搭載の中古整備品で遭遇したUIの違いについては許せないものだったようだ。
逐一彼女のいうところのこだわりを解決するためにCopilotに教えを乞いながらもともとのマシンから吸い出した設定情報などをみながら元と同じになるように整備しなおすことが何とか出来た。CF-SV9はCPUが進化しているので当然消費電力も増大しているし、何よりカメラで顔認証されたりする世代のマシンだ。気にしてなかったことの一つに電源アダプターが大きくなったことがある。彼女のコックピットでは電源アダプターが邪魔なのでテーブルの下にカスタム収納部品を作ってアダプタを収納していたのだが、今回のサイズ変更で大きくなり入らなくなったので作り直すことにした。
前回は透明なPLAで製作していたようだったが、今回も精度が出るPLAで製作した。サイズはノギスで測らなくてもCopilotが教えてくれたのでそれに従ってFusionで作図して今回出力してきた。10時間位かかったのはもうプリンタが古い世代なので致し方ないことだった。でき上がりに問題ない。
STLファイルとOBJファイルはThingiversに登録している。
組み込みソフトセミナーの教材を更新した(2)
おかげさまで、第五回の「超入門(2日コース)~手ぶらでOK!実習・STM32マイコンの始め方(C言語)」は満席の参加をいただき開催することが出来ました。今回は、教材をブレッドボードから基板化して実施したので観測測定の目的の端子としてNUCLEO-F446REのMorpho端子上部が自由に使える事からとてもスムーズに皆さんがコード生成して拡張体験を行いデバッグをしてオシロで観測確認するという流れはとてもスムーズに行うことが出来ました。今回のテキストはテーマも追加したのですが内容としては時間的に余裕が出来たのでさらに充実させていきたいと思います。
今回の基板はKiCad9で開発してデータは3DCADのFusion360でも利用できるようになりました。2日間のテキストをGeminiAIとして提供されているNotebookLMというサービスに読み込ませることで要約動画や履修確認の課題なども生成することが出来ました。こちらは実際のセミナーでは利用していませんが、セミナーテキストだけでこうしたものが生成されることは便利な時代になったと改めて思います。内容としては若い方にも見てもらえる内容になったかと思いますので次回以降は前宣伝に使えるかもしれないと思いました。
次回の開催は12/23-24に予定されています。CQ出版さんのセミナー案内で周知されるかと思いますのでご興味のある方はこちらのリンクを確認してください。
targetになるNUCLEO-F446REについてお持ちの方は、当日貸し出しのみを受ける形で割引になるプランもあるようです。セミナーで用いる拡張インタフェースの基板は配布して持ち帰ることが出来ます。また、当日は手ぶらで来ていただいてパソコン一式もご用意していますのでUSBメモリなどをお持ちいただければ当日のデータや参考資料などもデータとしてお持ち帰りいただけます。
要約動画は組み込みの里が目指していることの紹介にもなっているかもしれません。
組み込みソフトセミナーの教材を更新した(1)
昨年から始めたCQ出版さんが開催する組み込みソフトの入門セミナーを教えている。
元々特定のお客様からの要望で実際にブレッドボードに回路を組み上げて周辺ICを付けてドライバーを書いてアプリを構築させてシステムとして動作評価するという積み上げ型の指導を8日かけてというものだった。
ある意味新入社員教育の修行のようなものだが、これ一般向けセミナーとして圧縮したいということでの始まりでした。あらかじめすべての回路を組み上げた状態の教材をセミナー部門の方に作っていただくというものになりました。
組み上げるのも、受講者の方が持ち帰るのも大変ということになり一年経過して基板化するということになりました。ターゲットマシンとなる評価用ボードを、実習教材の基板にコネクタで実装するという
基板化したセミナー教材
形で決着しました。ターゲットボードの端子はすべてピンヘッダーとなって表面にあるので、ここからジャンパー線で測定信号などの取り出しはすべて見えるので組込みソフトの開発では十分なものかと思います。
今回は企業の夏休みあけの8/26-27の日程で開催されます。場所は、都内巣鴨のCQ出版社セミナー室です。
詳細はこちらに
消火器を収納したい
家庭用消火器の保存期限はとうに過ぎていたのだが、玄関においてあって邪魔になっていたこともあり更新と併せて収納場所を作ることにした。以前のものは、壁に付ける樹脂の置台がついていたのが更新で同一のものも手に入らないようなのでホムセンで廃棄引き取りを行ってもらい新調したものには置台はついていなかった。
火事が出た場合に想定されるのはキッチンなのでキッチンに収納できるようにするにはシンク下の脚につけるということになり30角の柱に取り付けるように3D設計をして樹脂での強度確保と実際の取り付けでのねじでの締め方などにも考慮をして次のようなものなった。2つのピースに分かれてナットを埋め込んで柱に締め付けるように工夫した。三方向からねじで締めています。
早着した収まり具合はこちらです。樹脂はPETGで厚みは10mmほど分割している部分は5mm厚になっています。
粉体移動実験という珈琲豆の加工(1)
知り合いの方に相談を受けて、コーヒーの引いた豆の分包作業を簡易化したいという話について電子工作で出来ることを実験することにした。
金魚の餌やりのような話を持ち込んできた小学生や、イノシシの罠への餌のフィードをしたいという高専生などのことは以前にもあり、イノシシの餌では螺旋フィーダーを3D設計したりすることはあった。引いた豆のフィーダーでは計量もしなければならないのと200g程度の豆を挽いて10グラム程度を精度よく計測しつつ分包作業を支援するというものらしい。無論立派な分包機などは薬局やら規模の大きい珈琲焙煎事業者向けのものはお高いものがあるらしい。
フィードと計量という観点でいえばロードセルを使ってコンマ1グラム程度の精度で計測することは可能だと思われる。フィーダーとして螺旋スクリューでは清掃の課題やらコンタミネーションなどが課題とも思われスッキリとしたフィーダーが良いのかと思える。
プロ用の機器を調べてみるとスクリューと並立して振動フィーダーを用いている事例もあるようだ。小規模なものを実験で試してみるのには振動方式が良いのかとも思いつつ、振動方式で重量計測方向への振動がかかるようでは本末転倒にもなりそうだ。無論フィードバックを振動印加、停止、重量測定・・をくりかえすとか、重量測定を移動平均取りつつ求めていくといったこともありそうだ。ちなみに振動周波数は120~180Hzとのことなので振動実験で実際にフィードが果たせるのかどうかの実験が先なのだ。
0.1グラムの精度で図るということと振動でのそれとの間には大きなギャップがあるのは承知している。いったんカップで計量してフィーダーとの振動問題を先送りにするのもありだろう。
いずれにしても計量カップでの作業を自動化進めようとすると静置したカップに計量しつつフィードして停めるというのが最も確実な法式といえる。
しかしながら、珈琲焙煎をしてまとめて封入したいという人にとってボタン操作をしたら、計量された粉が払い出されるという形を求めるのも確かだ。計量機構と払い出し機構のメカニズムの配線引き回しも影響しそうだ。少しずつ実験をしていこう。
[3Dプリンター活用]端子が壊れた電源を直す
3Dプリンタ解説指導学習会
木更津の子供たちを支えるコミュニティ作りにも取り組んでいる寛傳知さんが法人格になり機材整備も進んできました。最近の物づくりに欠かせない3Dプリンターとレーザーカッターなども装備されてスタッフの方やこちらを活用される人たちの為に機器の指導を行うことになりました。大型の3Dプリンターは組み込みの里の物よりも大きく高速ですし、laserカッターも大型のものです。こちらの機材を活用していく上ではスタッフや子供たちを指導してくれるシニアあるいは地元高専の人たちが参加してもらうことでサイクルが確立していくのではないかと思います。
8/14に関係の方を集めて行いますが、内容については動画収録したものを公開していきたいと思っています。指導員としてアルバイトをしたい地元の学生さん、シニアの方がおられたらお知らせください。
QIDITECH Ⅰ 3Dプリンターの修理整備(3)
焦げたコネクタとターミナルが痛々しい、修正した基板が先方に届き故障にいたった基板が取り外されて写真が故障個所がクローズアップされて入手できた。隣接するFETの様子からは、炭化するような状況でHBDが加熱できなくなったらしい。コネクターでの末端処理が解れてゴミでショートが起きてこの事態になったらしい。
対策として行ったこと
- ターミナルとコネクタを外してパターンが生きているかどうかを確認
- コネクタ付け替えを実施しパターン損傷した箇所についてブルーワイヤ処理済
- ヒートベッドの動作確認実施
- 2系統のエクスルーダーの動作確認実施
- サンプル印刷を実施したところY軸動作でしばらく印刷後異音がしてズレが生じた。Y軸の駆動ベルトが正しい位置にいないようだ。
再度Y軸の駆動系統を組みたて直すことで歪をとることが対策と思われるので今週対処予定。
3Dプリンターの修理と整備(2)
QIDI社製のプリンターはMakerBot Replicator(ATMEGA2560)のオープンソースに基づいて開発されてきたようだが、Xシリーズ(X-One, X-Pro)からはSTM32マイコンに置換されてきている。以下の基板は、左上がX-Oneの物で、左下がX-Proの物です。右下がTECH1(AvatarⅣ)の物です。
X-Proと基板自体は共通で設計されているようですが実装されている部品は異なります。X-Proでは互換機の系譜で始まったビジネスと少し付き合う形の結果としてこれらの基板が残っているので整備して使えるようにしておきたいと思っています。
同一メーカーなのでセンサーやヒータへの結線コネクタは共通
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アマゾンでも可能
Xシリーズは、保守サービスの一環や試供品などのモデルとして提供されたもので当時流行ってきたコンパクトなシングルノズルの低価格な路線や筐体に樹脂と金属高級感を出そうとしたりといった流れが出てきたものだ。
X-ProとX-Oneではタッチパネルが搭載されて、32ビット化の恩恵でslicerから造形品のアウトラインがハンドルされて表示確認が出来るようなSailfishという世代のソフトに置換されている。また、X-ProではWifiモジュール(ESP1)によりremoteシリアルポートを介して印刷できるようにもなった。slicerソフトの改版とこうした機器側の改版とが相まって若干の矛盾が生じていたようにも思い返す。
TECH1の整備と併せて、これらの2機種用の基板についても改修整備をしておこうと思います。Wifiモジュールが搭載されていたのかどうかは不明ですが当時の設定情報などについて中華メーカー担当者とやり取りをさせていただき確認をしたので引き続き進めたいと思います。Wifi印刷は便利そうな反面USBメモリでバッチ処理をさせたほうが安心かなという気もしています。