開設から10年がたち諸々問題の対応中

  • 光回線がダウンした

7/7に里に赴くと、光回線がダウンしていました。ルーターとONUなどを確認していると光ファイバーから光が届いていないようです。どこかで断線した模様です。Sonetの窓口に電話をしました。こちらで切り分けをした経緯と症状を伝え説明したつもりでしたが、「ONU」をお送りするので交換してほしいといった返信をされた。必要事項としての各ランプの状態も説明している通り、外部で引き込み線が断線しているので来ていただくしかないと説明をして対応していただける工事業者の日程を確認してもらい次の三連休明けに来ていただけることになった。ネットがダウンすると、いろいろと出来なくなる。ネットありきでつないでいるGoogleのCASTも動作しないし、Alexaも同様だ、リモートでつないでいるテプラも、プリンターすら動作しない。最低限としてプリンターが使えるように、プリンターをスマホのテザリングに繋いで使えるようにはした。

  • パソコンが遅くて使えない

Arduinoを使って勉強に来ているインド人親子には、先日も使ってきたパソコンが不調で遅すぎるマシンとか、電源がうまく入らないマシンとか開設して10年経過する中で切り替えや修理が必要な更新時期になっていることも事実だった。LenovoがIBMを買う前の時代のIdeaPadというAMDのA6の4コアマシンにWindows10までを入れて使ってきたのだったがRAM8Gに増設をしてはいたもののHDDやクロックも含めて中古機材の適当なものに切り替えることにした。

  • Windows11が動作する中古マシンを2台手配、タッチパネルマシンも修理

RAMを8GにしてSSDに換装したマシンを中古で手配した。日常使いしているLet’sNoteだ。普通に買うと高いLet’sNoteだが幸いにもビジネスユースで使われてきたものがリース終了品となったモデルで拡張性が残る世代(8G/16G)の程度のよいジャンク品を集めていた、こうした多数の部品在庫などもあったことから慣れたマシンということでこれにした。無骨なマシンだがタフでもある。キーボードだけは不具合がないように交換した。メルカリで販売してきたラジオキットなどの代金が充当できたので相殺できた。かつて、両面画面のパソコンとして対面指導などに良いかと思って導入したASUSのノートパソコンは高速ではあるものの4GBのメモリ制限なので里での活用で利用継続すべくこちらも修理をして電源アダプターなどの更新をした。

年代物のパソコンだが、今まで使ってきたマシンよりは高速なものに置換

  • 6石AMラジオキットは、AM停波の時代が近づく今メルカリで販売中

6石AM中華ラジオキットは、沢山死に在庫となっている。秋葉原での販売窓口にこられていた工作会で使いたいので100台まとめて安く手配してほしいという方からの申し出で手配したのだが、そのまま雲隠れされてそのまま負債として抱えてしまっていたのだ。まだまだ在庫があるので絶賛販売中だ。クリックポストでの配送でこうしたキットの送付などがとてもスムーズで安価に出来ることはメルカリなどのお陰といえますね。

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  • 郵便受けに書いてあった表札が薄くなり読めなくなっていた

郵便局から連絡はがきが投函されていた。内容は、住所と氏名が分からないので配達先リストには登録されていないので記入の上返却すること並びに表札を明示するようにとのお知らせだった。届かない郵便物があったのかも知れないと思いつつ、今の時代では配達は他のメディアもあって気づいていなかったのかもしれない。

表札の更新

消えない表札文字・・・でもしっかり付けないと

拡大ルーペスタンドの修理いろいろ 蛍光灯からLEDへ

 

電子工作をする上で、半田付けや部品の確認など拡大鏡はとても便利で必須なものだ。特に蓋つきの拡大鏡が有用なのは、危険性があるからだ。安価なルーペスタンドではプラスティックレンズをクリップした形の洒落たもので小さなLEDが下についていてボタン電池を内蔵してそこそこ明るくつくので当初は便利に使っていた。

根暗な環境で使うのならばアリかもしれないのだが、こちらは明るい田舎の陽光が差し込む環境なので拡大鏡がピントを結ぶ当たりにはともすると狼煙があがってしまう事態となるのだ。こうした過去のインシデントがあり蓋つきの拡大鏡が必要なのである。

組み込みの里を開設したのは、2012年で10年前になり当時はLED化が進んでいない状況だったので卓上用のルーペスタンドライトには12Wの小さなサークル蛍光管がレンズを取り囲む形でついているものだった。電子工作オープンラボで小学生から大人までを迎える机には一つずつルーペスタンドを設置していた。

先週3名のお子さん達からの申し込みで再開した形になったのだが、久しぶりに確認すると一台のルーペスタンドの蛍光灯が切れていた。予備のランプを買い置いていた記憶があったのでストックを探すとなんと品番違いの大きなワイド蛍光灯だった。すでに蛍光灯のスペアパーツは販売終了となっていてストックもないようだった。対応策はLEDに交換改造するという道のようだったが、取り急ぎ、机を4つ稼働させるために他のアーム式のルーペランプを持ち出してきて今週申し込みのあった4人のお子さんに対応させるべく準備をした。

小学生のお子さんを引き受けて、工作の指導をするという場は実はとても限られているようだ。母校の高専でも夏休みのイベントで工作体験などの実績があるのだが、コロナ禍で2年ほど中止となり、今年はようやく再開するらしい。しかしながら、もとより人気があって申し込み抽選倍率が高いのに加えて、今年は規模が1/3に絞られて開催されるということなので、夏休みを控えたお母さん方がネットから探り当てられてメールをしてこられたということのようだ。

さて、ルーペスタンドについては、同様な状況の人もいらっしゃるようで在庫切れの蛍光灯を探したとしてもすぐに問題となるので改造修理することにした。LED 1Wのものを24個ただし電流は半分に減らしてトータル12Wで元の蛍光灯と同程度にしてという形にした。LEDと基板を購入して止付けるベース板はPolyCarbonateで3D作成するというのが里らしい方策だろう。上海の流通が復旧したのかAliexpressでの手配でも早くに入荷したようだ。お盆明けにでも作成することにしよう。3D設計は完了して部品手配も完了だ。

1W規格のLEDと実装基板を入手して組み立てました。LED留め付けの部品としては3Dプリントで作成しました。

拡大すると、失敗が明らかになりますがモジュールを並べると当初設計したものでは入らないことが分かりました。角度の読みが甘かったようで1Wの丸基板は平置きではサイズが並びませんでした。基板を傾けた形で実装するベースを再設計製作したものを用いて形になりました。300mAの定電流電源で駆動します。蛍光管の接続部分を改造して用いています。

 

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定電流電源の基板(右)は、内蔵していたインバーター基板(左)と交換して実装しました。サイズがコンパクトになるのでこちらも3Dプリントして実装ベースを作成しています。とりあえず、蛍光灯が切れていたスタンド一式のみを試作改造してみました。

 

下から、見ているとボロは隠せているようです。

次に備えて今度は実装を平たく出来る基板を設計製作している。基板が出来てきたら組み立てなおす予定だ。

とりあえずの形の姿で使えるようにしている。電流を半分に抑えているので発熱も減っている。明るさも抑えているが十分に明るい。

Arduino Leonardoの再生処置

組み込みの里を始めたころに導入しあったArduino Leonardoだったがラッチアップでも起こしたかのようなふくらみがチップ表面にあってたぶん何かノイズで壊したような経緯があったのだろう。先日Arduino UNO r3についていたATMEGA16AUの故障問題があって張替に挑戦したのだがQFNのリードレスパッケージでは挑戦しても報われなかった。

Arduino Leonardoでは周辺チップの取り込みがなされていてUSBも話せる豪華なチップが乗っている。幸いにもQFPのリードが周囲に出ているタイプなのでチップを張り替えることにした。取り外しにもちいるのは、低温で溶けるタイプの鉛フリー半田LEOなどを使って周辺リードを全て半田で満たしてしまうというやり方だ。ただし、今回のケースではチップ固定するための接着剤が付いていたようで加熱して糊が柔らかくなるのに時間が必要だった。

外した後はフラックスリムーバーで綺麗にしてから交換チップを仮止めするのだが、なかなか位置決めが難しい。4方向のリード位置がOKとなったら1か所のみはんだ付けして固定してから再度確認して良ければ、全体に一気にはんだ付けをして、吸い取り電線で余分な半田を取り去るやり方で進める。

拡大鏡を使って半田付け箇所を確認していき問題がなさそうなので、Fuse設定などを書きこみファームも更新しましたが、最終的にUSB側を挿入してもWindowsが認識しないので、今度はテスターでチップのピンと対応する周辺やランドとの接触を確認して導通試験を試みましたが問題は見つからず。

はてと確認に利用したUSBケーブルを使って携帯とPCを接続しても無反応で携帯のみ充電が開始されました。そう、確認に用いたケーブルの間違いでした。疲れましたが、これを機に充電ケーブルにはマークを付けることにしました。

サイド点灯型のNEOPIXEL でも注意

電子工作で使うWS2812Bなどが連結されているテープLEDケーブル(NEOPIXEL)にサイド点灯型のものがありましたので、秋葉のピカリ館で買ってきました。1mで60球の仕様なのでそのまま時計の秒針に使えそうな感じですね。

 

試験点灯しようとしたら、コネクタ配列が違っていましたので慌てて工具でピンを入れ替えました。写真は片側だけ入れ替えました。

 

現在は、オスの側も入れ替えてあります。NEOPIXELにはSMシリーズのコネクタが搭載してありますが、ピン配列は毎回確認しないといけないのかもしれません。白がグランド、緑が制御信号、赤が5Vラインということに違いはないのですが・・・注意しましょう。

 

常識を問うのか、現状認識を合わせるのか

世の中では、すでに認知度は一般化したと思われる3Dプリンターは、日本発祥のものだというのだが、実際のところ席巻しているのは台湾や中国製のものばかりとなっている。オープンソースで公開されたりしていた経緯もあるのだが、コストダウンや差別化でオリジナルの基板を派生して開発しているのが実情だ。左の写真も、そんな基板だ。

とはいえ、モジュール化もされて一見よさそうに思えるこうした基板もよくよく見ていくと常識を超えた事実について現状認識をする必要がありそうだ。

下に並んでいるのはモータードライバーのモジュール群で発熱も多くてヒートシンクが付いているのだが、実際の配置からみるとヒートシンクの向きが考えられてはいないようだ。

今回直面したのは、もう少し根深い問題だったのだが、この基板のワイヤリング方法だった。

ネジ式ターミナルで止めることについては異論はないのだが・・・。よく見ると

配線に適用されているカラーリングの常識は通用しないのだ。こうした人たちと付き合っていくのだということを認識しないと痛い目にあうのだ。
むろん彼らは、意に介さず配線の写真を添付しているので気にもしないのかもしれない。

この写真にあるとおり、普通に違和感もなく配線をしていて正しく双方が合致しているので動作しているという次第だ。今回は、ヒートベッドを制御しているMOS-FETが過熱したせいか故障したようだったので、マザーボードを外そうとしたときに現状の結線写真を撮らずに作業を進めたのが間違いだった。配線のカラーリングにおける電源のプラスマイナスは、中国メーカーには通用しないようだ。痛い勉強代となったが、電源チップ二つが犠牲となり予備のマザーボードも想定外のいけにえとなってしまった。

 

 

バッファローアクセスポイント問題

今週から、都内某所で組み込みソフトウェア開発の仕事を手伝っているのだが、こじんまりとした会社で小さなオフィスビルのフロアをいくつか使っているという雰囲気で主に計測器の製造開発をされているのだが・・・。オフィスが坂の途中にありエントランスは二階になっていて、技術のフロアとして使っているのが地下となっている。途中の一階には別のテナントが入っているという次第だ。地下での作業となると携帯の電波はとても弱くなり、いわゆるWifiオフロード作戦となって会社のWIFIをお借りする次第となった。

組み込みソフトウェア開発環境といっても昔のようにHP64000が鎮座しているようなクロス開発マシンの時代ではなく、ノートパソコンにUSBで接続されるマッチ箱程度のJTAGプローブでターゲットにつなげば、完成してしまうのが実情であり携帯チップビジネスに参入した時代から考えても隔世の感がある。セレロンのマシンに開発環境用のUSBドングルを刺してネットインストールするわけだが、有償開発環境のそれはEclipseでGCCでツールをそろえていて幾つかのデバッグの助けになりそうに思われるカタログ訴求ポイントを排除した無償バージョンも提供されているようだ。

問題は、使われていたバージョンが古かったのでGCCのバージョンが気になり、コードサイズも気になったので合わせて無償環境の最新版もインストールしようとしたのだが、どうにもインターネットがおちまくるのだ。正確にはアクセスポイントが問題となるようで、有線LANで接続してまずはそれらの対応を済ませて、二つの環境の構築と管理されていたソースでそれぞれビルドができて、実機にJTAGで書き込み制御できる点まで確認をしたうえで、改めてコードの精査とハードとシステムの学びを行っていた。

二日目には、リーダーがアクセスポイントの予備機を持ち込まれて安定化したものが設置されたのだが、気になるのは不安定な環境はどこかで里で使っている世代のB社のアクセスポイントであり、持ち込まれたアクセスポイントは家で使っている世代のB社のさらに古いものだった。何か壊れているのだろうかという思いだけで記憶にとどめていた。

週末になり、里にきて仕事場と同様の無償環境ベースで環境構築をしようとしたところ、異様にネットが遅い。なんとなくデジャブだ。ONU側の富士通のルータが悪いわけでもなさそうだし、そしてアクセスポイントはバッファローだった。speednetで測定してみても上りは50Mbpsでるのだが、下りは13Mbpsという状況だ。アクセスポイントの設定を開くには例によってFirewallを各種止めないと設定ポートが開けないという事態だったが、アクセスポイントのIPアドレスの整理が途中だったこともあったので再整理して静的割り付け範囲に置きなおした。

解決しないので、遅いなりの環境下で調査をしてみるとバッファローのACアダプター問題というスレッドを発見した。問題のスレッドによると、どうもACアダプターが2Aの提供が出来なくなっている問題があるらしいし、それとは知らずに買い替えてしまった人などの被害もあるようだった。幸い12V2Aのほかの電源アダプターがあったので差し替えてみたところビンゴだった。speednetでも40Mbps程度出るようになった。明らかに電源劣化していてアクセスポイントをドライブできていない様子だった。

となると、今の会社のアクセスポイントも同様なのだろう。中身を見てみたい・・・。
まあ、里を開設してから4年が経過していますので寿命なのでしょうか。

3Dプリンター Y軸スリップの要因考察など(1)

里にある最新の3Dプリンターは、1ノズルのこの機種だ。2ノズルの上位モデルよりも下位機種のこのモデルはコントローラもCortexMで強力で表示もカラー3D表示を行いタッチパネルでATMEGAの上位機種よりも高機能となっている。

いずれにしても、3Dプリンターの性能としては安定動作が続くのかどうかが課題なのだが、そうした点では、まだコストダウン競争のせいなのか未だ及第点を出せるようなものではないような気がしている。

 

      先日、従弟からいただいた革の小銭入れにレーザー加工でイニシャルを入れたところ、細君も気に入ったようで、細君の温めていた自作の作品が出てきて、イニシャルをいれることになった。

前回は、フォーカス距離を適切にしなかったこともあり今回はシャープな文字を出そうと考えたのだが・・・

 

彼女の作品は、厚みがさらにあってレーザー加工機のヘッド保持機構が挙げられないことが判明した。

その保持部品はアクリルでレーザー加工されて作成されているのだが、5mmのアクリル板を加工できる高出力な加工は出来ないので、3Dブリントで作ることにした。

この部品のスリットになっている部分を上に20mmほど伸ばして、取り付け位置のビス穴は現在のままで全体の高さをこちら側だけ延ばすことになる。

ノギスで穴径サイズや長さなど主要な項目を測り3Dデザインのソフトで2次元の図を描いて、5mmの厚みに押し出すわけだ。適宜角を丸めたりもするのだが・・・。

簡単な加工で直ぐに出来るつもりだった。

 

しかし、印刷途上で各層単位でずれて斜めになるという現象が生じた。ずれた方向はY軸だ。考えられる要因の一つは、レベル設定がとれていなくてY軸において水平がとれていないことが考えられた。調整を取らずに始めたことを思い出して、レベル調整をしたうえで、トライしなおしたが同様な斜めの結果となった。

 

3Dプリンターの切り分け方法の一つとして印刷速度を下げて見るということがあり、80mm/秒で出力していたのを60mm/秒まで下げて見た。

今度は、斜めになることはなくて、ある程度の段階で大きくずれるという現象となった。印刷速度以外に、ノズルから樹脂を出さないトラベル速度というものがあり、これが100mm/秒となっていたことを50mm/秒に下げるということを設定して現在トライしなおしている。

3Dプリンターでのこうしたトラブルは、コネクターの圧着不良だったり、移動するヘッドに搭載されているモーターへの配線材料の可撓性が悪かったり、配線の保持に無理があって移動を繰り返す際にストレスがかかったりして断線を引き起こしたりもするようだ。最近の3Dプリンターでは、フレキシブル配線に切り替えたモデルもある。なにせ中華材料での線材の品質としては柔軟性には少し疑問が残る点もあり、見直すべき点とは思う。

しかし、今回のケースはY軸のモータへの配線がおかしいか、Y軸のモータードライブ能力が不足しているかの点であり、実はY軸のモータは固定されていて移動しないタイプの実装となっているので、その点からは配線材料の問題ではないと考えられる。トラベル速度を低下されることで解決になるとすれば、モーターの駆動トルクが不足していて長い距離を高速で移動した際の慣性を十分にコントロールできないということが理由かとも思う。

ステッピングモーターの保持力は、ドライバ基板での電流設定で決まるので、その設定値を確認することが次の対策となりそうだ。いずれにしてもモーター配線ケーブルの品質については何度かトラブルになっているので交換しておくにこしたことはないのだが・・・。

とりあえず課題認識したうえで、別のマシンで出力して、目的の皮作品へのネーム入れは出来るようになった。

 

 

 

 

 

 

[解決] X-ONE プリンターX軸振動問題

小型ローコストモデルとして導入したQIDITECH社のX-ONEプリンターだったが、保温カバーなどの部品を作成して整備が完了した後に問題が発生した。

X軸の動作が振動を繰り返して動かなくなったのだ、問題の切り分けでモーターの付け替えなどを行い負荷の軽いモーターでは動くような状況でもあったのでモータードライバーが逝ってしまわれたかと思われたが、あいにくとこのX-ONEプリンターでは制御基板が新規開発となっていてモータードライバーがユニットではなくて直接実装となっていて交換不能なのである。

現象をビデオにとりQIDITECH社のサポートとやり取りしたところX軸のケーブル不良だと思われるということだった。切り分け段階でケーブルの導通検査はしなかったので小さいモーターで動いた条件が切れかかりのケーブルが使える状況だったのかもしれなかったのだが・・・

週末作業がいったん切れたので持ち越しとなり、ケーブル送付をしたので確認してほしいといわれたものの、ケーブルの確認をしてと断線がなければ、その報告をすることにした。

img_7641これが問題のケーブルでモーター側にPHコネクターの6極と、基板側にXHコネクターの4極となっていて、どちらも組み込みの里の在庫品だったので基板側コネクタと嵌合させて導通試験をしたところ確かに4線のうち一本が断線していた。

四芯のシールド線の在庫もあったので、同じ長さのケーブルを用意してXHとPHの圧着端子をつけた。この作業には、SN-01Bの圧着工具がどちらにも対応できた。

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シールドは不要なので熱収縮チューブで末端処理して交換した。メーカーからの交換パーツが来るまでの代用品です。

モーターの動作が確認できて振動問題はなくなったのだが、ドライバーの出力調整は必要だったのでマニュアルモードでX軸の動作をさせつつレベル調整を行い動作修復を達成した。

 

3Dプリンターでのケーブル配線は移動に伴い撓みと伸長が発生するので線材の材質やコネクターの圧着状態なども問題となるようだ。ドライバー故障以外の故障モードを学ぶことが出来たのは収穫だった。

予備品のプリンターについても考えたが、実際はモーターの出力を抑えた設計をした場合にはモータードライバーがユニットになっていなくても問題ないのかもしれない。

ちなみに上位モデルのコントローラではモジュールとなっているので、このエントリーモデルはコストダウンと性能追及を両面から図っているようにみえる。Amazonジャパンにも在庫して出荷する体制をとっているのも彼らの戦略のようだ。

img_7646さっそくXperia Z3 Compactのドックパーツを作成したところきれいに出来上がった。アルミフレームのケースに替えたので幅が標準のものでは合わなくなったのである。

動作確認の報告をQIDITECH社には伝えて、見立てが正しかったことと、こちらで作ったケーブルも写真で見てもらった次第だ。

長年携帯技術サポートの仕事をしてきたので、不具合対応をしていて最後動作してしまうとサポート側に返事が来なくなる体験をしていてサポート側としては最後までうまくいったのかどうか知りたいということを感じていたので報告を惜しまないのです。

3Dプリント安定への道

image組み込みの里では、二種類の3Dプリンターが稼働している。それぞれ時代を表す代表選手といえるだろう。Robo3DはMarlinファームが搭載されている大きな出力が可能という売りで3年前に登場したモデルで、オープンなフレーム構造が売りであるとともにABS出力では収縮などの影響を受けやすく使用する環境にシビアなモデルだ。KickStarterで登場した段階で手配して長い付き合いとなっている。

 

 

 

image今年になってからプラダンで保温カバーを作ったことで、ABSの出力が安定化した。変形という点では収縮事故はなくなったようです。

それでも印刷が止まる事象は発生していて、その課題はフィラメントスプールでのフィラメントの絡まりが原因となっている。フィラメント表面の滑り具合によっては、これが起きやすくなるし、またフィラメントを取り出して前後左右に移動するエクストルーダーの動きが絡み合いを引き起こすようだ。(Robo3D)

フィラメントスプールの向きを変えることで対応できそうなので現在、整備中で追って報告したい。

imageもう一台はReplicator2x互換のモデルで出力プレートが上下動しかしない。また大きなメタルケースに収容されてABSなどの印刷中の室温などの影響からも受けにくく高い価格でも各地のFabなどに導入されている理由を再確認できるものだ。

Dualヘッドの構成で水平が保証しやすいことが長所でもあり今回Delta型を見送った理由でもある。DELTA型でDUALヘッドにする場合にはスイングするエクストルーダーを三基のモーターで構成することからDualヘッドの水平保持に課題が起きやすいようだ。

フィラメントは背面に配置されていてPTFEチューブを介してエクストルーダーに供給されていて絡まりの問題はRobo3Dよりは少ないようだが、フィラメント次第で、まだ課題があるようだ。

image双方のプリンターで起きる問題点として最近認識したものにスプールへのフィラメントの巻き具合で枠からフィラメントへの巻きしろがないタイプの場合に、フィラメントが外れて絡まりやすいようだ。

対策として写真のようにスプールの縁を延長する、ふち子さんを作成して対応しようと思っている。

 

[続]3Dプリンターを使うとPC以上にparts改修が増える

image今週の工房作業に間に合わなかった薄型モーター(NEAMA17 24mm)が届いた。従来品(NEMA17 40mm)と比較すると半分近い感じだ。

ダイレクトドライブでフィラメント駆動をしている最近のモデルに比べればモーターのトルクは弱くとも3:1のギア比でトルクは十分なものになるし、もとよりExtruderブロックの重量が軽くなることで高速化などへの対応も期待できそうだ。こちらはRobo3Dのパワーアップの決め手になりそうだ。

image新型のReplicator2x互換モデルもエクスルーダーブロックでの配線がすべてターミナルサブ基板またはSMコネクターで接続されるようになりノズルの交換などの作業で大掛かりな配線全体を取り外すという作業が必要なくなり、進化した互換機モデル(FlashForge社のCreator Pro)と同等な保守状況になったといえる。

 

image圧着タイプの中継コネクタでロック付きというSMシリーズを2/4pinを揃えたのでこれでモーターセンサーの配線は交換対応できるだろう。ヒーターブロックへの配線もとりあえずSMシリーズで適用しているのだが電流容量からするとLシリーズコネクタだと余裕がありそうだがエクストルーダー部分はかなりの移動を繰り返すので軽めのSMシリーズで様子をみることにしている。

当初はPHシリーズの基板用のコネクタペアで代用していたのだが、温度センサーのワイヤーは半田性が悪く振動移動を繰り返すこのアプリケーションでは接触不良を引き起こす元凶となり、配線中継タイプのSMシリーズを用いることで解決をみた。

ちなみに、接触不良を起こすとフィラメント供給のための熱源制御が停止して3Dプリントが失敗することになり、LCDコンソールにはそうしたトラブルがレポートされて配線を確認するようにというエラーメッセージが出力されて、大きなボリュームの印刷途上で発生したりすることで、嫌気がさしてしまうことにもなる。

3Dプリンターの肝は、こうした振動や移動を繰り返すブロックについてセンサーでの温度計測フィードバックループが安定して構築できることが必要なので、安易に考えて保守性のみを考えると私が陥ったような失敗を繰り返すことになる。製品としての安定性を考えると丈夫な強度を持ったセンサーのワイヤーは十分な長さでプリンターの制御基板とエクストルーダーブロックを結ぶことが最も信頼度が高い配線構成としてとらえているのがオリジナルのMakerBot社での設計なのだろう。