[注意] STLファイルの加工について続報 Meshmixer

既存のSTLファイルを加工して利用する場合についてデータ出力で問題となる場合がわかった。

imageこの写真の例では、左端のデザインをベースにして一部の脚のみを分割して伸ばしたいというものだったのだが、真ん中の事例は、そのままやったことが明確なままに部材も分断されて出てきた。

右側の事例は、そのことが判明したので対策をしたものです。Meshmixerで面カットなどで分断した場合で別の部品や拡張した形で接続しようとする場合に起こりました。

Gcodeベースで確認すると違いは次の通り。

スクリーンショット (55)結合しただけの状態で出したSTLファイルは実際には内部は結合していませんでした。Mattercontrolでgcode生成した場合の第一層の写真です。

 

 

スクリーンショット (53)結合した後にMake solid(固体化)というアクションをとることで作ったSTLファイルでは綺麗に内部が固体化されたのが確認されました。

 

 

必要な手続きをMeshmixerで再確認すると

スクリーンショット (44)これが内部で固体化されていないSTLファイルを読み込んだ状態でObject Browserを開きました。

スクリーンショット (45)

 

Edit->Separate Shellを実行すると内部に三つのパートがあったことがわかり分解されました。
Object Browserで三つのパートを再選択して、Combine(結合)します。

 

 

スクリーンショット (46)Object Browserでも一つになりましたが、これではもとに戻っただけですね。

スクリーンショット (49)

 

 

Edit-> Make solidを選択するとメニューが出てきますので、固体化する際の精度などを選択できます、ここではsolid accuracyを最大の512にしました。そしてacceptを実行すると

 

 

スクリーンショット (50)Object Browserにもう一つのデータとして名前に(solid)が付加されたものが作られました。

 

 

 

スクリーンショット (51)固体化していないオブジェクトを一旦Object Browserでゴミ箱に入れて

 

 

 

スクリーンショット (52)このオブジェクトに対して、Edit->Separate shellを実施すると出来ないよとアラートが出ますので、これで固体化が完了しました。

 

 

スクリーンショット (54)Object Browserで、固体化したオブジェクトを選択した状態でFileメニューからExportを選んで、STL形式で出力することで完了となります。

 

 

 

 

 

[懸案事項] MatterControl と QIDITECH関連

ヒートベッドの温度設定ならびにフィラメント温度設定などが正しくx3gファイルに設定されないと思われる事象の発生

  1. PVAフィラメントの入荷で、サポート材料をPVAにしようと、まずは温度設定を振って試験データ採取をしようとしているのですが、個々に設定を変えたはずのx3gファイルを読み込ませても機体が抱えている設定が変更されないようにみえる。
    1. Sailfish firmware側の設定でGcode温度設定に対してOverrideするという設定があり、これがONになっている場合には機体が抱えている設定が反映されるので、SDカードにゆだねる場合には、設定をOffにする [解決1]image
  2. PLA利用での出力の際には、最初のフィラメント垂れが発生するように見えて、これを回避するにはloopを形成してそこに逃がす必要がありそうなのだが、loop指定もうまく反映されないように見える。mattercontrol側の課題か確認要
  3. PVAフィラメントのヒートベッド設定は高温設定が不要とのことで、ABS材料とPVAフィラメントの組み合わせはダメらしいという情報もある。PLA+PVAでないと使えない可能性あり
  4. フィラメント詰まりが起きた、どうもDualExtruderのブロックに取り付けているヒートシンクが正しく熱接触していなかったようだ。ばらしてみるとサーマルコンパウンドやグリスもなかった。ヒートシンクがついているのに片手落ちだ。
    1. image
  5. PVAのフィラメントはノズルが詰まりやすいようだ、何か対策が必要な気がする。

もろもろ確認の一日になりそうです。予定では、細密出力のトライをしたいのですが、先は長そうだ。

[作業メモ] STLファイルの加工について Meshmixer

3Dプリンターを使い始めると、パソコン創成期のように自分で改造していくということが頻繁に発生するようになる。完成品というには、似つかわしくない進化する道具といえるだろう。カスタマイズが共通だったりする場合も、オプションが異なる場合なども含めて共有されるカスタマイズパーツのSTLファイルはthingiverseなどのコミュニティに提供される共有フォーマットとしては有用なのだが、加工をベースにした場合には123Designなどで開いても加工できないケースが多い。

今回は、Robo3Dプリンターに保温カバーを取り付けるという長年の懸案事項に踏み込んだ為にスマート液晶コントローラの取り付けパーツを変更することが必要になった。

2016-07-20 (1)左側の3Dデータが、従来使ってきたものだが、今回取り付け位置を右にずらす必要から、右側のように3Dデータを変更してパーツを作成する必要がある。

踏み込んで使えるように、今回はMeshMixerというAutodesk社のツールを用いて、こなしつつ学ぶことにした。

 

行うべき手順は、取り付け部分のパーツをカットして、スライドしてということなのだが、実際には、それだけでは済まなかった。

Plane Cutという機能で切断面を当該部分の根元に当てようとすると、角度の調整が難しいのである程度あわせて切断面を前後に移動させながら角度を追い込んで適当な位置を求めた。
2016-07-20 (2)写真の下のほうでカバーの一部が、この切断面で切れてしまうことが分かったので、あらかじめ、このケーブルカバーを根元で切断して保存しておき、あとで結合することにした。

 

 

2016-07-20 (3)切り出されたオブジェクトはObject Browserに追加された。この部分を非表示にしておいて、本体の部分のカットに取り掛かる。

 

 

2016-07-20 (4)ある程度のところで妥協すると断面は、すこしスカートが残ってしまうことになった。このままスライドしてもつながらないので、それは断面をextrudeして伸ばして面に接地されるようにしなればならないが、適当な厚みで重なっても問題はない。

 

2016-07-20 (5)切断するとこの動かすべきパーツがさらにObject Browserに追加された。

 

 

 

2016-07-20 (6)移動させてみると断面がおかしなことになっていることが判明したので、これを修正する。

 

2016-07-20 (7)

修正には、Analysis->Inspectorで断面をFlatFilでAuto Repair allを実施してまずはベースの修正を完了したので、このパーツを非表示にして移動した部品の断面を伸ばすことにとりかかる。

 

 

2016-07-20 (8) 2016-07-20 (9)案の定切った断面の前処理が必要なのでベースと同様にAnalysis->Inspectorで断面をFlatFilでAuto Repair allを実施し処理してみる。

 

 

これでこの断面を伸ばすことに取り掛かれる。

 

 

 

2016-07-20 (10) 2016-07-20 (11)selectの画面で、左クリックする少しずつ領域が選択されるので、繰り返し残りの領域を選択して全面あるいは少なくとも周囲を押さえることが必要だ。

 

 

まじめに全部選択してみた。

 

 

 

2016-07-20 (12)Edit->Extrudeでメニューがでるので、ここで長さを調整する。おそらく3mmもあればかぶるので適当なところでAcceptをする。

2016-07-20 (13)

 

非表示にしていたメイン部品を表示にすると重ね合わせが出るので少し長いが問題ないと判断するか調整をするか

 

 

2016-07-20 (14) 2016-07-20 (15)三つのパーツがそろったので、Object Browserですべて表示させて、シフトおしながら選択して、EditからCombineを選択して結合させる。

 

 

Object Browserでも一つになったことが分かるので、これで一応目的は達成した。最後に出来上がったファイルをSTLフォーマットでExportして完了だ。

[便利]フィラメント詰まりの清掃工具に流用

imageスプリング持ち手のワイヤーで線径は0.8ミリ、1.0ミリ、1.3ミリ、1.6ミリと4種類あるのだが全部そろえると便利だ。

実は、これは電動ポンプ式の半田吸引器のクリーニングピンだ。HAKKOだとこの四種類がそろう。

 

[解決その後] フィラメントスプールサイズとフィード課題

image組み込みの里では、割安なフィラメントを購入するようにしているので毎回スプールサイズがまちまちだったりする。およそ1kGのフィラメントも径や厚みが多彩だが、今回はスプール径が大きいもので、写真でいう右側のものだ。

このサイズだとガイドチューブの配置からフィラメントのフィード時の動作としてからがってしまいフィードが止まってしまう事態が起きてしまった。フィードが止まってしまうとフィラメントドライブギアがカスを作り出して詰まってしまいこまった事態になってしまう。掃除は大変だし、時間のかかる出力が失敗したりすることも含めて影響は甚大だ。

対策としてはスプールを逆に設定するようにした。

この問題は、メジャーな課題のようでスプール依存性からの解決に向けてPTFEのチューブ固定位置を空間に移動する形で、先人たちがパーツを作られていた。このプリンターはCreator ProのCloneマシンなので、良くも悪くもコピーされて再現しているということだった。となりのマシンのスプールを借りて、スプールガイドパーツを作成することにした。この現象が起きたのは、透明のフィラメントが切れて、白色に移行したことで発生していたのだった。

image隣のマシンのスプールを利用して十分な空間をあけて、そのスプール問題対応パーツを作成しているのはブートストラップしている状況といえるかもしれない。

フィラメントガイドの補助部品を作ってスプールに対して中央の位置で引き取るようになった。左がオリジナルで、右がパーツ追加後である。

少し大きな部品を作ることで安定になったかどうかはひきつづき評価します。

imageimage左側は処置前

右側は処置後

 

 

 

 

 

image出力に要した時間は、内部サポートもあり11時間あまりでしたが、翌朝無事にトラブルなく完了しました。このサポートに隠れている部品で、古いプリンターの制御パネルをずらして配置することが出来ました。双方のプリンターがABS出力などで恒温状態で出力できるようになりました。

 

 

 

 

imageフィラメントの具合が確認できるように壁にミラーを取り付けました。今日からはPVAフィラメントをセットしてみます。

 

Robo3DにもABS保温カバーを作ろうPart2

imageさて、左のRobo3Dプリンターに保温カバーを取り付けるとなると、課題がある。どこかというと

2014-12-28_22.10.30_preview_featured

 

 

 

そう、制御コンソールの取り付け位置が保温カバーのそれと当たるのである。

 

 

 

2014-12-28_22.10.38_preview_featured

背面にある取り付け部品をずらすことが必要なのだが、複雑な形状のSTLデータの削除は大本の3Dデータのものがないと難しいのだが、STLファイルを直接いじるツールも存在するが使い勝手というと、粘土をいじる感覚のような使い方を念頭にしているようで正確な部品を作るといったことには向いていないようだ。そんなMESHMIXERを使うことにする。このソフトもAutodesk社から提供されている。

 

2016-07-17左側のSTLファイルを必要な角度で面でカットして(Sliceする)、当該のパーツをトランスフォームのメニュから移動させて右側の形にして、STLファイルとして保存した。足元のカバーの長さも若干カットが必要だ。

[更新2]3Dプリンターでの強度確保の課題

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imageimage左の写真は、最近斡旋しているミニバイスのノブだが、十字鍵の結合部で顎を動かす螺子を回すわけだが、螺子の勘合未調整とはいえ鍵の部分が折れてしまうという事例が発生している。

この構造自体は、Robo3D以来続けてきたものだが、この事例のようなことは発生していなかった。プリンターとしての差分の観点からみればフィラメントノズルの径が0.6mmから0.4mmに減ったこともあり充填率100%と差はないはずだが、こわれた断面をみると隙間が見えていて、必ずしも計算された充填率と実際の充填率には差が起きてしまうようだ。

Mattercontolのスライサー設定には、フィラメントの送り量についての調整パラメータがあって1.1から0.9の範囲でいじれるので、これを増やして状況をみてみたいと思う。

また強度差分につながるかどうかは不明なのだがパーツ出力において複数部品の同時出力を行ったことも要因となっているかもしれない。壊れた部品については、単体出力と共に、フィラメント送り量の増加、出力層を0.1mmに減らして層間の密着性を高めてみるということをトライしてみる。

左側がフィラメント送り量がDefaultで右側がフィラメント送り量を5%増しで0.1mmの厚みで出力をしたところ。明らかに空気?がないような透明に仕上がっていて強度は高まったようだ。

十字鍵の部分もあふれかえる状態だ。5%増しは多すぎたかと思われます。こうした状況の場合は、樹脂にアセトンをかけて柔らかくした状態で勘合させて固める戦略でいけます。

[更新2]Robo3DにもABS保温カバーを作ろう

Enclosure_.125_No_feet_preview_featured二台目のプリンターが登場してRobo3DのABS出力に課題があるという話でサポートが出来ないかというのも可哀相なのですが、写真のような立派なケースを作られて保温している方もいらっしゃいますし米国では発売もされていますが、レーザー加工が必要だったりと費用もかさむので二の足を踏んで今となっていました。

 

ホームセンターで売っているプラダンでなんだか作れそうな予感がしてきたので、次のような部品を作って、上のような形状で作ってみようと思います。一部はアクリルにするかもしれませんが。

imageこれでコーナーをクリップします。同様な角のパーツも作る予定です。プラダンの材料は300mm幅で90cmでも300円しませんし、厚みも4mmで保温性の点でもよさそうです。見た目の透明でないことが課題ですが、一部アクリルにしても良いかと思います。

仮組みした感じは下のようです、実際には角に裏側から透明テープがプラの角材を当てるのがよいのかもしれません。

思いついたら吉日とホームセンターで見かけた足でプラダンを買ってきました。カーブは、物にあてて、プロットしました。カッターで切れて簡単imageですね。

長いラインの部分の詰め物はテープで良いかな・・・仮止めは色付きでNGだけどね

 

 

 

 

 

 

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とりあえず、少し量産してみる。
この構造の部品は、サポート無しで綺麗にでる。コーナはサポート指定しないとNGでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

imageプラダンだと中身が見えないのであり合わせの4mm厚みのアクリル端材を使って窓を付ける形にした。上と前から覘けるようにした。プラダンの材料として連結とコーナー部品は売っていたので、それを使っている。

 

 

 

 

 

imageimageimageimageimageようやく最終形に近づいた。あとは液晶コントローラの位置を右にずらす部品待ちです。

 

 

結構奥に長いことがわかる。この中で、テーブルが前後に移動する構造なのです。新型プリンター同様に保温筺体に入った形になるのでABSの出力などをこれで変形問題を少しでも解決したい。

 

カバーはひっかけてあるだけなので、軽く簡単に外すことが出来ます。

Robo3Dフィラメント交換のワンタッチ化

新型プリンターが来て、3Dプリンターの二台体制になると、使い勝手の差で改善できるものは改善したいということが鮮明になる。

フィラメント交換において、エクストルーダーに対してフィラメントを押し付けるネジの開け閉めならびに、その際に飛んでしまった場合のワッシャー収拾のわずらわしさなどがRobo3Dには残っていたので、レバーで交換出来るQIDITECHのプリンターと同様な形にしようということになり、適当な先人達の成果を探したところよさそうなQuick Filament 交換対応という工作が出てきた。
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imageそして、新型プリンター側でABSを使って部品を出力してみました。生憎とM4の長いビスと書かれていたものが50mmでは不足していることが判明して70-80mmのビスを買ってきます。

また、洗濯バサミのような上の部品にたいしてM4のビス二本を通した下の部品をひっかけて使うのですが、下右側の部品はオリジナルのまま出力しましたがサイズの差からビスを通すと穴径が小さくてフィラメントによる積層が割れてしまいました。経験値として学んでいたことでしたが、忘れていました。2%のサイズ増しをこうしたパーツには適宜適用することで解決しました。下左がそうして出来た部品です。

3Dプリントで作成する部品は、こうした精度が気持ちよいので、印刷で派生するいくつかの誤差については理解してあらかじめ対策をすることが、低価格の3Dプリンターを使いこなしていく要のように感じます。

image生憎とホームセンターであったM4は、50mmまでで、壁に止めつける部品の中にM4 64mmのネジを見つけるのがやっとだった。しかし、これでも長すぎるようで切る羽目にはなった。

収まり具合からするとよさそうなのだが、ビデオで見れる状況とは異なるので、まだ何か考え違いかベースの部品も改造がいるのかもしれないようだ。

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