Robo3Dプリンターの更新はFirmwareの修正に及んだ

image何が起きていたのか、写真を見ていただくとわかる人は凄い。これは、組み込みの里でアレンジしているプリント基板用のバイス(卓上万力)の主要部品である左右でネジの異なるネジである。これにより中心に向かって万力の嘴が移動することになるのだが、上下をカットしているのは確かに設計通りなのだが、底面が設計以上にカットされているのだ

 

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従来品の右側の黒いパーツ(嘴も結合しているのでちょっと位置が違いますが・・・)と比較すると上下の整形が異なっているのが見て取れます。

 

 

 

 

imageRobo3Dのフォーラムの仲間と意見交換をして、現象からみてZ-offsetの処理が正しくハンドリングされていないようだというのが現象面からの推察。

 

 

実は、Robo3Dが使っているFirmwareはMarlinというメジャーなreprapプロジェクトのオープンソースなプリンター制御Firmwareなのですが、AutoLevel処理については、とてもユニークなのです。オートレベリングとは、3Dプリンターのヘッドと出力されるヒートベッドを基点とするゼロ設定を自動的に行い、プリントギャップを正しく確保するものです。この調整はマニュアルでやるととてもクリティカルなもので、ヘッドとプレートの間を0.1mm程度になるように基準の紙や隙間ゲージなどを使って出し入れした際の引っかかり具合で判定して、プレートの水平も含めて何点かで調整するというものなんです。

そんなオートレベリングにはz-probeというセンサーを取り付けて自動調整の段階では、ヘッドよりも下になる位置にこのセンサーを下げてプローブがプレートに当たるまで下げていきます。当たりが検知されたときの位置をfirmwareでは記録しておき、メカ的なセンサープローブとヘッドの相対距離を引くことで、正しいZ軸のレベルを測ることが出来るわけです。この相対距離をz-offsetと呼んでいるのですが、通常の構成では、この値は正の値となりますが、Robo3Dではマイナスとなるのです。

なぜマイナスになるかというと、Robo3DのレベルセンサーはX軸のフレームを支えているZ軸上の移動台座との間にセンサーが付いていて、実際にX軸を下げ過ぎてさらにいくと、このセンサースイッチが開放されて衝突をしるという逆転の方法で検知しているからです。実際には、開放された後に、Z軸を上げていくことで短絡するまでのZ軸の移動距離がz-offsetとなります。そのため、扱う値は負の値となります。

こうした特性から、ソフトウェアの設定メニューなどにおいてマイナスになる要素が、この一点しかないといったことからRobo3D用のFirmwareは独自のパッチをして提供していたようです。液晶制御コンソールからはz-offsetの登録編集メニューがあるのですが、こちらではマイナス範囲に対応しないといった問題もあり、メインライン化されていないコードを使っての制御は難しく、通常と同様なセンサーメカを搭載して利用しているメンバーも多いようです。

ざくっとFirmwareのコードを見直して、マイナスの取り扱いが出来るように修正したところ、正しく期待通りに動くようになりました。

imageメニューからもZ offsetをマイナスに設定できます。image印刷結果も確認出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

Robo3Dプリンターの更新その後

imageさて安定動作にこぎつけたかに見えたRobo3Dだが、出力にともない今回手を付けていないヒートベッド側に問題があるとのレポートで印刷が中断する事案が発生した。まさに根本を揺るがす事態だ。ABS出力で必須なヒートベッドであり、すでにホウケイ酸ガラスという耐熱で膨張率の低い専用のヒートベッドに更新してあり、試作品の雰囲気のあったReprapでおなじみのヒートベッドをベニヤ板のステージに浮かせていた雰囲気ではないのだが・・・。問題点としては、センサーワイヤーの断線またはコネクター接触不良、センサー自体の故障ということになる。

 

しばらく動作をさせてみて時折再発するのでシールド側(RAMPS)のコネクター(QI)も確認してみるも問題はなさそうで、ヒートベッドからのワイヤリング(太目のリボンケーブル)とセンサーを疑い、切り分けの意味でリボンケーブルは根元で延長可能な分だけを残してカットしてセンサー系統の配線についてみると100kオームのサーミスターを接続するラインではあるが20-40Ω程度の値をしめしていて可撓性の確認をしていくと断線しかかりもあるように見受けられた。ヒートベッド更新してからは2年ほどなのだがセンサーも交換してみることにした。

imageヒートベッドの下には、ヒーターが張られていて、そこにセンサーが取り付けられていて、全体に粘着コルクシートで断熱されてアルミテープで押さえられているという形だった。先日シンクのすきまテープを張り替えていたので在庫のあったアルミテープを適用したが、ヒーター直下の状況では高温で糊が聞かなくなりはがれるという事態がさらに起きた。

 

image粘着度の高い基板加工機で利用する両面テープで隅を抑える形ではがれを抑制して、給電する配線系統には26芯のリボンケーブルを用いて、ヒーター系統には10芯ずつを二つ使い、センサー系統には3芯ずつを二つ使いそれぞれを根元ではんだ付けして熱収縮チューブで処理をした。

 

 

 

 

image銅製粘着シールもあるのだが、コスト的にここで使うべきではないと判断して一部のみである。

 

 

 

 

 

 

imageケーブルはヒートベッドのテーブルベッドの端にタイラップで止めて可動部分の下側での問題が起きないようにしている。残りはヒートカバーの中でとぐろを巻いている。

 

 

 

 

 

image結果としてサンプルを出してみたところ安定動作しているようだ。気になっていたフィラメントの供給系統も中華製ABSで十分スムーズに供給出来ているようで、エクストルーダーから煙突のように突き出たPTFEチューブがくせのついた内心部のフィラメントでも使い切るときにちょうどうまくハンドルできるようだ。

 

[更新] Robo3DプリンターにTITANエクストルーダーを搭載

色々と騒がせてきた、新エクストルーダーによるRobo3Dプリンターの改修作業は、昨夜一段落した。

imageフィラメントの装着もRobo3Dのケース上部にある横スリットの向きに合わせた正立オープンリールの形式だ。

 

 

 

 

 

 

image新型のエクストルーダーはコンパクトでモーターも軽くなり、初代のものから比べて高速動作をしても大丈夫な形になったようだ。試験的には90mm/Sで動作させてみたが問題ないようだ。オリジナルの設計は50mm/Sだったので、倍近い速度でも対応出来るようになった。まだ90mm/Sが保障できるわけではないのでまだ確認が必要だ。

フィラメントの経路にはPTFEのチューブを通していてこの経路でのフィラメント走行には支障がないようにしている。

 

 

imageよく問題になるE3Dのホットエンドの放熱部分でのファン取り付けがこちらだ。
ABSで出力してオリジナルよりも大きな4cmのファンを取り付けている。フィンへの取り付けとしては、形状としてスリットに引っかかるようにしておき、タイで取り付けている。このファンは常時ONの設定である。

ノズルはE3DのVolcanoです。

image残り少なくなった際のフィラメントにありがちな巻き癖のついた状態がみてとれるが、フィラメントのけん引力も含めてスムーズな供給が実現できているようだ。Octave社のフィラメントは滑りもよいので、中華製のものでないと評価にはなりえないかもしれないが・・・

とはいえ、フィラメント交換のやりやすさも改善されたので使っていただく上での改善は一段階上がったと思う。

 

 

image試運転途中で、青のフィラメントが底ついたのでChangeFilamentを行い黒のフィラメントに切り替えた。フィラメントの交換がスムーズになり、今回のエクストルーダーアップデートの意義を再確認できた。

 

 

3Dプリント安定への道

image組み込みの里では、二種類の3Dプリンターが稼働している。それぞれ時代を表す代表選手といえるだろう。Robo3DはMarlinファームが搭載されている大きな出力が可能という売りで3年前に登場したモデルで、オープンなフレーム構造が売りであるとともにABS出力では収縮などの影響を受けやすく使用する環境にシビアなモデルだ。KickStarterで登場した段階で手配して長い付き合いとなっている。

 

 

 

image今年になってからプラダンで保温カバーを作ったことで、ABSの出力が安定化した。変形という点では収縮事故はなくなったようです。

それでも印刷が止まる事象は発生していて、その課題はフィラメントスプールでのフィラメントの絡まりが原因となっている。フィラメント表面の滑り具合によっては、これが起きやすくなるし、またフィラメントを取り出して前後左右に移動するエクストルーダーの動きが絡み合いを引き起こすようだ。(Robo3D)

フィラメントスプールの向きを変えることで対応できそうなので現在、整備中で追って報告したい。

imageもう一台はReplicator2x互換のモデルで出力プレートが上下動しかしない。また大きなメタルケースに収容されてABSなどの印刷中の室温などの影響からも受けにくく高い価格でも各地のFabなどに導入されている理由を再確認できるものだ。

Dualヘッドの構成で水平が保証しやすいことが長所でもあり今回Delta型を見送った理由でもある。DELTA型でDUALヘッドにする場合にはスイングするエクストルーダーを三基のモーターで構成することからDualヘッドの水平保持に課題が起きやすいようだ。

フィラメントは背面に配置されていてPTFEチューブを介してエクストルーダーに供給されていて絡まりの問題はRobo3Dよりは少ないようだが、フィラメント次第で、まだ課題があるようだ。

image双方のプリンターで起きる問題点として最近認識したものにスプールへのフィラメントの巻き具合で枠からフィラメントへの巻きしろがないタイプの場合に、フィラメントが外れて絡まりやすいようだ。

対策として写真のようにスプールの縁を延長する、ふち子さんを作成して対応しようと思っている。

 

[続]3Dプリンターを使うとPC以上にparts改修が増える

image今週の工房作業に間に合わなかった薄型モーター(NEAMA17 24mm)が届いた。従来品(NEMA17 40mm)と比較すると半分近い感じだ。

ダイレクトドライブでフィラメント駆動をしている最近のモデルに比べればモーターのトルクは弱くとも3:1のギア比でトルクは十分なものになるし、もとよりExtruderブロックの重量が軽くなることで高速化などへの対応も期待できそうだ。こちらはRobo3Dのパワーアップの決め手になりそうだ。

image新型のReplicator2x互換モデルもエクスルーダーブロックでの配線がすべてターミナルサブ基板またはSMコネクターで接続されるようになりノズルの交換などの作業で大掛かりな配線全体を取り外すという作業が必要なくなり、進化した互換機モデル(FlashForge社のCreator Pro)と同等な保守状況になったといえる。

 

image圧着タイプの中継コネクタでロック付きというSMシリーズを2/4pinを揃えたのでこれでモーターセンサーの配線は交換対応できるだろう。ヒーターブロックへの配線もとりあえずSMシリーズで適用しているのだが電流容量からするとLシリーズコネクタだと余裕がありそうだがエクストルーダー部分はかなりの移動を繰り返すので軽めのSMシリーズで様子をみることにしている。

当初はPHシリーズの基板用のコネクタペアで代用していたのだが、温度センサーのワイヤーは半田性が悪く振動移動を繰り返すこのアプリケーションでは接触不良を引き起こす元凶となり、配線中継タイプのSMシリーズを用いることで解決をみた。

ちなみに、接触不良を起こすとフィラメント供給のための熱源制御が停止して3Dプリントが失敗することになり、LCDコンソールにはそうしたトラブルがレポートされて配線を確認するようにというエラーメッセージが出力されて、大きなボリュームの印刷途上で発生したりすることで、嫌気がさしてしまうことにもなる。

3Dプリンターの肝は、こうした振動や移動を繰り返すブロックについてセンサーでの温度計測フィードバックループが安定して構築できることが必要なので、安易に考えて保守性のみを考えると私が陥ったような失敗を繰り返すことになる。製品としての安定性を考えると丈夫な強度を持ったセンサーのワイヤーは十分な長さでプリンターの制御基板とエクストルーダーブロックを結ぶことが最も信頼度が高い配線構成としてとらえているのがオリジナルのMakerBot社での設計なのだろう。

 

 

3Dプリンターを使うとPC以上にparts改修が増える

image3Dプリンターが二系統そろったので、懸案事項の対策に乗り出した。古いプリンターの大規模改良に取り組み始めると、新型の保守でメカ的により安定動作が期待できる耐久性の高い措置が求められると予備に次の基板を作成してターミナルで接続するようにしておいた。

imageしかし、さっそくそれを投入しないといけないということが判明して3Dプリンターにとってのextruder部分に掛かる配線系統へのストレスもかなり存することが判明した。それだけに古いプリンターに適用する軽量化などは機械的にも重要なファクターになりそうだし、配線系統についても再考がもとめられそうだ。

 

 

image三つのパーツに分けて作成したExtruderマウントもうまく使えるようだ。以前課題となったE3Dの放熱フィンへの送風ファンのシュラウドが溶けるという課題があり、アルミで作成していたのだが、予備の樹脂カバーが残っているので暫く様子をみつつアルミ製のシュラウドを再度検討する。懸案事項は増えていく。

 

 

image搭載予定の現行モーターは厚み(40mm)があって、入らないことが判明していたが、確かに無理だ。NEMA17のモーターは最近は奥行き24mmのものが出ていて、これを発注しておいたのだが、金曜配送予定のFedexは遅れて平日配送のみのビジネスなので結局持ち込めなかった。

 

 

 

 

imageNEMA17の規格が3Dプリンターではdefactとなっていて進化もしていて、既に奥行き34mmのものは一般化していてAmazonでも購入できるようだ。このタイプは新型プリンターにも搭載されているので予備品にも充てられるので手配することにした。

サイズ的にもbaseを再設計すれば乗りそうなので、MESHMIXERで加工して新型プリンターで出してみた。GTベルトの位置を左から右に移動してみた。

写真では奥行き40mmのモーターなので、実際にはあと6mm短くなる予定で何とか整備確認の手順を踏めそうだ。

 

細君に言わせれば、パソコン以上に未完成の機械なのねということになるのだろう。

[更新] OpenSourceは自己責任で使いこなす

オープンな世界は自由なのだが、使いこなしは使うユーザーに掛かっている。進化しつつあるパッケージがオープンソースになっているからといって、結局持て余すようなものに手を出して収拾がつかなくなったりしてる事象を吠えている人がいたりもする。

組み込みの里では、最近では使っている3Dプリンターのファームウェアのカスタマイズなど見える範囲で必要に迫られてやっているのだが、3Dデータのように公開されているものについても、よく活用させていただいているので、私自身も新たにカスタマイズしたり、起こしたのものについては上げるようにしている。

3Dプリンターと向き合いだして三年以上になるのだが、プリンター本体の精度も機構もパーツも次々と進化していくのをトラックしてきて、ようやく使いこなせているかと思いきや、最近では、購入当時のフィラメント長者(使わないのにまとめて買いこんだ)として選択していたものが思いのほか品質が良かったことが再認識されるに至り。最近購入しているフィラメントの性質などからフィラメント表面の状態などから「からまりやすい」という事態が生じていた。

imageフィラメントを送り出すスプールの取り付け方法の工夫で、どうやらスプール幅のセンター位置に合わせて取り出すということが一つの解決策のようで、新たに購入したプリンターにも、そうしたガイドをつけて解決をみていた。

 

 

 

image古い進化をしつづけてきたプリンターについてはスプール受けとして単純な構造のものをつけていたのだが、このフィラメントの表面の癖・抵抗といったことからフィラメントの送り出し方向とRobo3Dプリンターのスリットが合わず抵抗を助長しているという認識が失敗の履歴から見えてきた。すでにセンタリングガイドをつけてはいるものの、フィラメントが角に引っかかるという点では、配置方向が間違っている点を直さないと解決しないわけだ。

 

 

 

そして、その解決にはスプPreviousールの取り付け方向を正面に向けたオープンリールのような形にすることであり、そうしたスプールは一時取り付けて気に入っていたのだった。

うまく使えていたスプールを使わなくなった理由は、強度だった。かなり大きな構造だったので当時のプリンターではABSでは出力できずにPLAで作らざる得なかったし、また設計データをSTLレベルで強化しようというアイデアにまでは至らずに丈夫そうな簡易な構造のものに移ってきたからでもあった。この構造だとちょうどセンターに取り出し口がスリットとしてできているのでセンタリングも不要なのだった。

今は、MESHMIXERのimage活用でSTLの直接編集にも習熟してきたこともあり肉厚を高めるための方法や、ほかの改良点なども含めて再度挑戦する価値のあるものとして肉厚と高さをそれぞれ大きくしたものを作り昨日の夜から印刷している。今晩には終了する予定だ。使っているほかのボルトやベアリングなどの機構部品も残っているのでそのまま使えるはずだった。

 

 

今回は前回の記録が残っていなかったので、再度THINGIVERSEのサイトから作者のデータをダウンロードして必要な改造を施して作成を開始した。印刷も終盤にはいり、どうも出来上がりの結果と適用するはずのボルト径とがあっていないように見えて、中断して確認をしたが確かにM8のボルトで設計されているはずのものがM10のサイズになっている。サイトの説明ではM8になっているのだが、経緯については記憶がなく、今回は確認ミスとしてアダプターを作成してしのごうとしている。なにしろ一晩以上出力した結果を無駄にはできないのだ。

2016-08-23 (20)こんなアダプターを作ったりしてのを見てもらうのは恥ずかしいが、対応策としての事例として紹介しよう。

 

 

 

 

 

imageなんとかうまく下駄が出来たようです。
ベースはPLAでしたが、下駄はABSで作りました。

丸一日出力にかかりましたが、物理的なボリュームでRobo3Dでないと出来ないかと心配もしましたが、Replicator2互換機でもなんとかだせました。

今後の使い分けは、大きなボリュームのものを荒くだしても良いものにはRobo3Dで0.3mm厚みの層構成で出力対応で、Replicator2互換機では0.2ないし0.1mm厚みでの出力対応で行うということになりそうです。

3Dプリンター中華互換機と最近の売れ筋モデルとの違い

組み込みの里に追加導入した3DプリンターはMakerbot社のreplicator2x互換ということになる。最近は、このクラスが増えていて、売れ筋はFlashForge社のCreator Proということになるらしい。
いずれも、Dual nozzleのブロックが搭載されている点、出力ステージが上下してエクストルーダー自体はX-Yに移動する形式で筐体構造も同じなのだが、フルクローンか進化型なのかで異なっているようにみえる。

imageExtruderブロックはリニアレールの上のキャリッジに装着されていて、温度センサー・クーリングファン・ヒーターなどが搭載されているので可撓性の高いしなやかなワイヤーが本体に引き出されて接続されるという構成である。

今回、Exruderの分解清掃を実施しようとしたときに安易に考えて、ヒーターの電流が大きいものについては、MOLEXの3191を使い、XHコネクターを使ってロック式のプラグイン構成にしようと考えたのだがカットしたセンサーのワイヤーは固いもので可撓性があるものの、半田付けが難しくXHコネクターのはんだ付けは断念して接続用の基板を製作してターミナルを搭載して締め付ける形にしたのだった。
makerbot-replicator-2x-extruder-assembly-3興味があったので他のプリンターについて調べてみたところ、オリジナルのMakerbot社のreplicator2xについては、長いワイヤーのままの搭載で保守に際しては、これらの線を処理しながら行うという点で現在のものと同一らしいということが分かった。

 

 

 

 

FlashForge2保守に関して、進化していたのは、FlashForge社のCreator Proだった。ブロックだけ容易に取り外しが可能なように中継ターミナルの基板が同様な構成で作られていた。やはりセンサーのワイヤーのはんだ付け性が悪いのかターミナルで取り付けるようになっていた。

私のインプリは中途半端で、センサー側からの信号は圧着してXHを適用したのが違いだが、本来は、本体からのワイヤリングも直して、このような形にすべきだろう。

 

 

 

3Dプリント安定化のベースが出来つつあります

3Dプリンターが到来して三年余り、今は二台目も登場してパラレル運転することもあり新旧両機種の癖の違いなども進化として理解している。旧型機種とはいえ、当該メーカーの更新や最新型のホットエンドへの改修も含めてそれなりに進化している。進化できないのはメカにともなう速度の問題と、構造に基づく振動などの課題だ。とはいえ先日作成したヒートカバーでABS出力も安心して出せるレベルになった。

新型プリンターはFlashforgeなどの相当品で、出力プレートが上下動するタイプでX-Y軸の水平面が保持される点なども含めて高速動作が出来るようになっている。構造からくるサイズ制限は、筺体に対して出力プレートの左右にエクストルーダーの余地がそれぞれ必要なことや、既にDualヘッドの時代になっているのでそれも要因の一つだ。出力サイズを確保して安定に出力するという目的に適うのはデルタ型かもしれない。Dualヘッドの並行性確保が難しいという噂などがあり、メカで水平が確保されるモデルとして現在の機種を選定したのだが、三つのモータを駆使して制御するデルタ型のほうが実は安定かつ力強く制御できるのかもしれない。

旧型プリンターはAutolevel機能を導入したので、この点については毎回の調整が不要になりとても便利だ。新型プリンターは構造的に本来は最初にマニュアル調整すればふとは不要のはずなのだが、ヒートプレートの過熱状態でのたわみの相違があるのか今のところ毎回微妙な調整を余儀なくされている。こちらも出来ればAutolevelの多点検知補正でアルゴリズムで解決できるように改造をしていきたいと思う。

ここまでは、現状認識までの話なのだが、実際問題として安定出力していく上でどちらにも重要な課題は、実はフィラメント供給の安定が鍵だといえる。

新型プリンターでも発生した、フィード不良による停止は、実はフィラメントガイドが課題だったし、同様に旧型でも同様なことが懸念されたし思い返される事態が記憶にあったのでフィラメントガイドの再設計を行った。Flashforgeでも共通の課題だったフィラメントスプールからの引き出し位置をスプール幅の中央位置に合わせることでフィラメントがスプール内部で噛むことが回避されるようになった。片寄せをしていた場合には噛みこみが発生していた。

Robo3Dではフィラメントを上部に置いてはいたものの、噛みこみについての理解は十分でなかったし、中央位置へのガイドとともにスプールが安定に回るようにという意味も含めてひっかけではなくてベアリングを追加してスプールがスムーズに回るようにした。従来は、テンションがさらにかかる要因になっていた。また取り付け位置も高さを稼いでフィラメントガイドに追加したガイドホールの角度もスムーズになるようにした。

3Dプリンターでフィラメント供給が止まる要因には様々なものがあるが、色々つぶしていった結果、残ったのはここになる。もうホットエンド供給内部でフィラメントが詰まることはなくなった。冷却が十分に必要ということの認識と対策が出来たことに基づく。ホットエンドをヒートアップして、フィラメントさえ送りこめるようにしてあげれば内部を掃除する必要はなくなったと感じている。

まだまだほかの事由も起こってくるのかもしれないが、三年余りの運用を通じて学んできた経験からの対策は、複雑な3Dプリンターのシステム理解についてゴールに近づいているかもしれない。

[注意] STLファイルの加工について続報 Meshmixer

既存のSTLファイルを加工して利用する場合についてデータ出力で問題となる場合がわかった。

imageこの写真の例では、左端のデザインをベースにして一部の脚のみを分割して伸ばしたいというものだったのだが、真ん中の事例は、そのままやったことが明確なままに部材も分断されて出てきた。

右側の事例は、そのことが判明したので対策をしたものです。Meshmixerで面カットなどで分断した場合で別の部品や拡張した形で接続しようとする場合に起こりました。

Gcodeベースで確認すると違いは次の通り。

スクリーンショット (55)結合しただけの状態で出したSTLファイルは実際には内部は結合していませんでした。Mattercontrolでgcode生成した場合の第一層の写真です。

 

 

スクリーンショット (53)結合した後にMake solid(固体化)というアクションをとることで作ったSTLファイルでは綺麗に内部が固体化されたのが確認されました。

 

 

必要な手続きをMeshmixerで再確認すると

スクリーンショット (44)これが内部で固体化されていないSTLファイルを読み込んだ状態でObject Browserを開きました。

スクリーンショット (45)

 

Edit->Separate Shellを実行すると内部に三つのパートがあったことがわかり分解されました。
Object Browserで三つのパートを再選択して、Combine(結合)します。

 

 

スクリーンショット (46)Object Browserでも一つになりましたが、これではもとに戻っただけですね。

スクリーンショット (49)

 

 

Edit-> Make solidを選択するとメニューが出てきますので、固体化する際の精度などを選択できます、ここではsolid accuracyを最大の512にしました。そしてacceptを実行すると

 

 

スクリーンショット (50)Object Browserにもう一つのデータとして名前に(solid)が付加されたものが作られました。

 

 

 

スクリーンショット (51)固体化していないオブジェクトを一旦Object Browserでゴミ箱に入れて

 

 

 

スクリーンショット (52)このオブジェクトに対して、Edit->Separate shellを実施すると出来ないよとアラートが出ますので、これで固体化が完了しました。

 

 

スクリーンショット (54)Object Browserで、固体化したオブジェクトを選択した状態でFileメニューからExportを選んで、STL形式で出力することで完了となります。