新規追加の3Dプリンター QIDI社のX-Pro

 QIDI社のDual headモデルの新型X-Proモデルを追加導入することになりました。里に一昨年導入したTECH1モデルの制御基板の刷新や、筐体構造の進化などがあげられます。

Wifi接続
タッチパネル
3D表示
一体型トップカバー
出力プレートのマグホールド化
横開きの前面ドア
左右窓のマグホールド

整備工具などの整理箱の添付など
標準添付のフィラメントはPLAとABSの二種で各1kgです。

スライサーソフトが従来のMakerbot互換から変わり、Curaベースのオリジナルなものになっています。

ファイル拡張子は.gcodeになりました。
  

お待たせしました、今週11/25-26はオープンします

新型3Dプリンターが追加になります。手狭になるので、古いプリンタ―Robo3Dを整備して知人に提供する予定です。

新型は、QIDI社のDualヘッドのものです。操作パネルがタッチスクリーンに変わり、Singleヘッドモデルと同様に進化したものになりますね。

 

 

携帯電話の充電器基板を起こしました。秋月のケースに入れて単三電池二つと納めることができます。

常識を問うのか、現状認識を合わせるのか

世の中では、すでに認知度は一般化したと思われる3Dプリンターは、日本発祥のものだというのだが、実際のところ席巻しているのは台湾や中国製のものばかりとなっている。オープンソースで公開されたりしていた経緯もあるのだが、コストダウンや差別化でオリジナルの基板を派生して開発しているのが実情だ。左の写真も、そんな基板だ。

とはいえ、モジュール化もされて一見よさそうに思えるこうした基板もよくよく見ていくと常識を超えた事実について現状認識をする必要がありそうだ。

下に並んでいるのはモータードライバーのモジュール群で発熱も多くてヒートシンクが付いているのだが、実際の配置からみるとヒートシンクの向きが考えられてはいないようだ。

今回直面したのは、もう少し根深い問題だったのだが、この基板のワイヤリング方法だった。

ネジ式ターミナルで止めることについては異論はないのだが・・・。よく見ると

配線に適用されているカラーリングの常識は通用しないのだ。こうした人たちと付き合っていくのだということを認識しないと痛い目にあうのだ。
むろん彼らは、意に介さず配線の写真を添付しているので気にもしないのかもしれない。

この写真にあるとおり、普通に違和感もなく配線をしていて正しく双方が合致しているので動作しているという次第だ。今回は、ヒートベッドを制御しているMOS-FETが過熱したせいか故障したようだったので、マザーボードを外そうとしたときに現状の結線写真を撮らずに作業を進めたのが間違いだった。配線のカラーリングにおける電源のプラスマイナスは、中国メーカーには通用しないようだ。痛い勉強代となったが、電源チップ二つが犠牲となり予備のマザーボードも想定外のいけにえとなってしまった。

 

 

続) 細かくて強度のある適当な精度の必要なもの・・・を沢山作る

問題解決にはならなかったという報告から始めます。

前回、精度よくABSでサーボモーター用のホーンが作れたという報告などをしましたが、実際に利用いただきましたところ「使えない」ということになりました。

青いパーツが前回ABSで製作したものでしたが実は対象のサーボモーターのギアとの収縮率が異なり温度依存でかみ合わないのです。

結論から言えば、ナイロンで作り直すことになりました。噛みこみ部分のギア側をみても少し工夫が必要なようです。21歯のギア作成から作ってきましたがピッチはそのままに三角で近似することにしました。

拡大に使用してきたUSB顕微鏡がハード的に使えなくなり環境側の問題も出てきたりして対応に時間を割かれていましたが、さらにヒートベッドの温度センサーも故障したようで、とりあえずヒートベッドの交換手配をしています。こちらも届いたら故障側のものも見てみる予定です。現在は計測温度が0Cとなっています。

 

 

 

 

細かくて強度のある適当な精度の必要なもの・・・を沢山作る

里にある3Dプリンターはいわゆる互換機の第二世代くらいのもので、最近ではメジャーになってきた感じのあるものです。

さて、知人の依頼で作っていた電子工作で用いるサーボモーターSG90用のクロスホーンですが、まとまって必要だということなのでプリンターの修復がてらトライしました。

最近の扱う材料が高温設定で使う材料が増えていて、従来のPTFEを用いたフィラメントホットエンドとを熱分離する箇所でPTFEが軟化してしまいフィラメント送りが詰まってしまうという事態が起きていたことが、こちらの問題でした。

オールメタルでこの問題を解決したという触れ込みのホットエンドが良さそうだという話があったので、さっそく届いていたこともあり時間をとって組みなおしました。すでにホットエンドからクーリングバーへの接合部などか固着していて抜くのには苦労して、途中で新規の別のものに付け替えようかと思ったのですが、買い置きしてあったものは、なんとサーモ素子の取り付けネジサイズが何故か間違っていました。さっそく中華メーカーには苦言と交換を申し入れてチャットで確認しました。

あきらめて、固着した部品を外すのに使えそうな道具を物色したところベアリングなどを抜くためのプラ―が使えそうだったので、これを応用してみました。間にナットをかませたりして引き抜くことが出来ました。今回の評価が良ければ、全部付け替える予定です。

オールメタルのパーツだとフィラメントと熱分離するPTFEのスペースはなくて、その部分はアルミになっていて、下の接合部分はステンレスという構造です。

実際に組み上げて出力をしてみるとフィラメントのフィードもスムーズに見えます。一番上の写真が4つだけ試しに出力したところです。出力結果も良さげです。

現在の設定は以下の通りですが、まだまだ量産の道は遠いかな

ABSですが
ノズルは255度
ベッドは60度
です。収縮も見られずきれいに出ています。

Fusion360資料整いました

CNCエンドミル(QT100) や 3Dプリンターの造形データの作成に必要なツールとしてクラウドベースのFusion360の人気が高まっています。CUTシステムから出されている解説書のスーパーアドバンス編、CAM・切削加工編を図書に加えましたのでご活用ください。

時代は、切削だ

組み込みの里に、月一ペースでお子さんと訪問利用されているアクティブなユーザーである電子工作室さんです。

積層型工法の3Dプリンタ―は言わば足し算の加工方法ですが、切削フライス盤は引き算の加工方法です。表題のキャッチコピーは、Makers Fairでも見かける、この機材のメーカーの方が使っているものですが、削り出すという加工方法としてはプリント基板加工機も、そうした機材の専用化したもので、組み込みの里では最初に導入したものは基板加工機でした。

さて、組み込みの里に導入したまま中々管理人の対応力が遅れて利用展開に至るまで時間を要しましたがヘビーユーザーの電子工作室さんの目に留まり整備を進めることができました。電子工作室さんのご利用を支援する中で利用に必要なツールの整備を行ってきました。切削エンドミルは、彫刻用、荒削り用、仕上げ用などをご用意しています。

工具利用には2時間500円をいただきます。

最大加工可能な材料サイズは 150x100x42(mm)

樹脂、FRP、木材、アルミ合金全般、真鍮などです。

gCODEを生成するのには、最近3DCADで著名になっているAutodesk社のFusion360が無償で利用可能なものになっていますので、こちらをお勧めします。

QIDITECH TECH1 Motor Driverの秘密

SENSE1, SENSE2は 0.27Ωで接地

ただしREF端子はOpenとなっている。

またMS3がV表示となっていてステップ数がおかしなことになりそうです。
基板パターン自体は素直にMS3のピンと接続されています。11

VREFは、基板足でいうMS3に接続されています

そしてチップとしてのMS3はグランドに落とされていました。

設計の意図するところはRefを基板ベース側から与えてドライバー基板を交換した際に調整不要にするということですね。

 

X-ONE 3Dプリンターのモータードライバー調整

QIDI社のX-ONE 3Dプリンターは、低価格モデルだがしっかりとした作りとなっているものだ。

少し大きな底面積の造形を行ったところトルク不足が起因と思われるズレがY軸方向に見られたので、各軸のモータードライバーの電流設定を行うことにした。以前サポートに問い合わせをしたところこの調整方法については開示してもらえなかったので搭載しているモータードライバーを制御基板を外して確認した。

コストダウンの目的でモータードライバーも基板に実装されていて交換は不能となっている。また制御CPUはSTマイクロのSTM32F103ZEで大型フラッシュ内蔵だ。

A4988などのレファレンス通りに作られていると仮定するとポテンショメータの中点がレファレンスとなるはずで、どこかに電流測定用の低抵抗がシャント抵抗として実装されているはずだ。

大きなヒートシンクを外すとR100と書かれたチップ抵抗が二つ見つかり、これがシャント抵抗0.1Ωだ。チップのマーキングからA4988だということも判明。

パターンを追いかけたところ、ポテンショメーターの中点ではなくて右下側がレファレンス電圧ということが分かった。

X-Y軸のステッピングモーターはNEMA17の42×38サイズのものなので定格電流は1.7Aなので7割くらいで使うとして、レファレンス電圧で1.00Vにしてみた。1.25Aだ。QIDIグループで得た情報では、X-Y軸の設定電圧は0.62-0.66Vということだ。0.775-0.825Aがお勧めというのはトルクは抑え目で発熱などのトラブルを回避したいということのようだ。