空気人形

是枝監督の作品である。今年のカンヌの「ある視点」部門への参加作品でもあるようだ。
主演のペドゥナさんの演技が素晴らしいと感じた。

以前にみた、リンダリンダリンダでの印象からはうかがい知れない演技力が見て取れた。
是枝監督がゴーダ哲学堂に掲載された短編を見染めて9年間の構想を温めての作品となったそうである。

まぼろしの邪馬台国

久しぶりに一人で映画を楽しんできた、同書を書き起こした盲目の文学者である宮崎康平氏と、その妻和子さんの夫婦の物語である。時代背景も何も知らずに映画を鑑賞させていただくことになった不届きな状況ではあったものの。ロマンを追いかける魅力ある夫婦像を謳いあげる映画には、すっかり堪能させてもらった。

私にとっては、まだ見ぬ地である、島原ではあるものの次第に康平の追い求める原風景としての邪馬台国が被るようになり輝きが増してきたように感じ、一度訪れてみたい風景になりました。九州にはロマンを追い求める人が集まるのでしょうか。私の旧友にも、ロマンを追い求める夫婦が福岡にいますし、土地柄のせいなのか、風土がそう人に影響を与えるのか。

戦後復興の渦中での島原鉄道の前向きな経営が、その島原での天災に遭遇するまでの、豪放磊落なさまと、天災で受けた神託に基づく邪馬台国へのあくなき探究活動が社主を追放されても、彼のよき友人の助力と献身的な妻和子のサポートで成しえたのは、素晴らしい夫婦愛での二人三脚の賜物だろう。