業界独り言 VOL379 スーパーエンジニアの居場所

先日、前の会社で見知ったソフトハウスの方からメールが届き挨拶かたがた営業活動
に立ち寄りたいという話になった。とはいえ、直接の接点は少なく最近でも六年前位
に展示会で名詞交換をして面識更新をした程度だった。

そもそも、その会社との直接の接点は25年位前に無線機ソフトの刷新プロジェクトで
8ビットから4ビットへの移行をする中で付き合いをした程度だった。メールを呉れた
彼とは作業場所で顔見知りだったという事ぐらいであったことも思い出した。

かの会社には、俗に言う何でも自力で解決するスーパーエンジニアのTさんが居た。
私は、そのTさんとは33年前に一度別の会社でご一緒したことがある。大問題が、
あっても独力でコードと対峙して周りに罵倒するでもなく只管解決に向けてコード
を読み解いていく様はスーパーエンジニアという名前を想起させてくれた。
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業界独り言 VOL378 ゴールデンウィークから夏休み

タイトル登録したまま、いまや夏だ・・・。ゴールデンウィークをつぶして二週間ほど米国でお客様と缶詰だ。将来に禍根を残さぬための打ち合わせなのだが、過去の禍根が渦巻いている中でなかなか、その感性の慣性から抜け出せないような印象がある。リセットしたい、リフレッシュしたい、でもお金もかけられない・・・。今までの独自の世界から国際化の中での方向性と足並みをそろえようというトップ方針を体現していくことは大変なものであるのは間違いない。

ガラケーで世界を驚かせた、先進のスマフォ国家がなんだか標準化の流れの中でアーキテクチャを整理し始めるとなんだか覚束ない状況になっている。1Gのプロセッサを使ってサクサクなガラケーも出来るだろうし、楽しい新しい経験を提供する端末の提供も可能である。かつてクロック50MhzのRISCマシンのワークステーションに感動したりしたことも、1MIPSのVAXを占有した感激も最近ではどうも1Gのチップを使ってもなかなか味わえなくなってしまった。

1Mhz足らずの動作クロックだった8ビットマイコンで構成されていた自動車電話では、アナログの呼制御や、メモリーダイヤル程度のことしかできなかったし、自分たちで定義したハンドオフ制御を自社電子交換機の上で実現したりしたのは四半世紀前のことだった。いつの時代でも働く仲間は巻き舌のインド人技術者だったのはなぜだろうか。8kB足らずのメモリ空間にビットレベルでの情報を押しこんでようやっと実現したオリジナルの電話機は、システム仕様がいつまでも固まらず変更の嵐から逃げ出したソフト担当者の尻拭いだったりしたのも事実だし、その意味でも最先端の技術だったのだろう。

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