業界独り言 VOL142 我が家の光ブロードバンド化計画

某社のDVDレコーダの修理は事業部まで持ち帰りの大仕事になってしまったらしい。連絡は、暫くかかりそうですという簡単明瞭な物だった。そうした台詞が通用するのならば、私もチップメーカーとして使ってみたい気もする。コンシューマーニーズとしての緊急度合いが認識されないので致し方ない。我が家ではS-VHSデッキが復権しているのだ・・・。この修理が順調にいけば、この製品を夢の製品として位置づけている会社に文句もつけずに「よい製品だから・・・」と薦められようものなのだが。

既に10万円を割り込む価格で特売に晒されているのは、携帯での新機種登場に伴う事例と同様な性なのかもしれない。次の機種であるHDD内蔵のDVDレコーダに圧されて価格が低下しているのは致し方ないのだろうか。着実に永らく使えるようなプロ用機器の開発してきた事業部などのノウハウが新製品開発の開発プロセスに盛り込まれて欲しいものだ。知人で、そうした感性の人がいる。いい味の技術屋さんなのだが、今はどうしているだろうか。会社としての設計力という話になってきた際に道具立てを作り上げてデータベースを構築するという長年のテーマに取り組んでこられた人たちもいる。

デジタル機器の故障の予兆を知らせてくれるような機能が盛り込まれるべきではないかと考えるのだが・・。昨年には本来ならばそうした技術が開発完了されて実用化されるというのが昔見た映画の一シーンでもあったのだが・・・。そうした情報がブロードバンドを通じて、メーカーに勝手に機器から通知されていくのはいかがなものであろうか。故障予定部品の兆候を検知していれば壊れる直前に修理の出前が到着してあっと言う間に直してくれる・・・。そうして製品や技術が次々と開発されていく。まあ、勝手に録画したタイトルまでを通知されるのは反対だが・・・。

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業界独り言 VOL141 究極の無線機は仕事をなくす?

無線端末が究極に近づき、所謂無線屋としての勘所が薄まってしまいそうな状況になってくるようだ。スーパーヘテロダインからホモダイン(いや最近の言い方ではダイレクトコンバージョンと呼ぶようだが・・・だが)への移行がチップセットベースで揃ってきたからだ。スーパーヘテロダインではどうしてもビートなどのIFバンド内への飛込みなどがあったのだがそうした問題から切り離されてしまうのだ。感度が課題だったのだが・・・解決したようだ。
 
800MHzであれPCSバンドであれ外付けのフィルタ次第で対応が容易になることにあるのは有りがたいことである。800MHz帯での応用などでは対応するフィルタだけは特殊になるものがあるかも知れないが既に虫食い状態の日本の800MHzバンドの実情で考えると流用することも容易になりそうだ。フィルタ屋との詰めさえ済めば安価に2.5世代の機器としてIMT2000仕様のシステムが構築できるのは数少ないと言われる無線技術者のリソース不足にも対応できるだろう。
 
ワークシェアという観点から考えると新技術で失ってしまうものは無意味な開発への投資なのかもしれない。とはいえ、既に無線機セットとしての究極なソフトウェア無線機としての要素技術が整ってきている。事実ベースバンド処理でFMもCDMAもGSMもGPSもサポートしているのだ。1.25MHzの帯域幅が上り下りで整理確保さえすれば、3Gのバンド免許が無くともiDENやGSMキャリアでも利用出来るのだから大きなうねりが生じそうだ。
 
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業界独り言 VOL140 きな臭い未来

我が家では修理依頼したDVDレコーダが修理先から連絡も入ってこない、たまたま大きな問題とならないのは、最近適当な番組がないからでもある。システムとしての課題は、デジタルBSの録画配線が宙に浮いていることだった。週末に屋上のケーブルテレビからの入力配線を見直してカシメ直したことでNHKの画質が平均レベルに戻ったために細君の希望するBSドラマやNHKについては従来の系統で録画することが可能になっていた。

「Sで取るほどでもないのよねぇ。」と年末の大売り出しで購入したビデオテープの箱入りから取り出してつぶやいている。そうした目的にはハードディスクレコーダが目的に適っているのかもしれない。しかし、一時的にしろの容量や新しいマンマシンインタフェースの機器を導入するのは慎重を期する必要がある。なにしろ日常のことなのだから。単純な操作を確実に解りやすく行わせることは大変な技術である。

長年の積み重ねで日の目を見始めてきたものは仲々良い状況になっているように映るものがある。実は、このメールは超漢字4と呼ばれるBTRONベースの物で書くようになった。最近はやりのHTMLメールを打つことは出来ないが、逆にシンプルなテキストメールのハンドリングにはマッチするような感じだ。BTRONの作法といえば、坂村助教授が良くNHKの番組で深夜などに説法していたような気がする。実際使い勝手で不自由に感じる点もない。

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業界独り言 VOL139 組込み機器とゲーム開発

デジタル機器の登場で、物が壊れなくなるかと思いきや以前以上に予期しない故障が発生するようになっている。アナログ機器と違い、とつぜん故障に遭遇するというのがデジタル機器の故障である。昨年導入された、我が家のDVDレコーダが、突然音声がデジタルノイズの発生器になってしまった。どこかの、バイアス回路でもおかしくなったか、あるいは使っちゃいけない部品でも使ったのかは不明だが。
 
我が家ではVHS以来、そのメーカー以外の録画装置は存在しなかったのだが、そろそろ別の血を導入しなければならないのだろうか。昨年発表された、このDVDレコーダは購買層を刺激する起爆剤になりうる価格や機能を宣言されていた。実際、数ヶ月あまり使って重宝してきたDVDレコーダが無くなることは極めて不便な状況を強いられる。もうVHSで録画などしたくなくなるのだ。答えはハードディスクレコーダの導入を含めたビデオレコーダシステムの二重化である。
 
確かに利用する側からみて、複雑なアプリケーションとしてのGUIがこうしたデジタルレコーダ機器に搭載されているように見えることである。DVD-Rでは、録画後に最終化というステップを踏まなければならない。この為にタイトルをインプットするのだが、PCでは簡単なことが不自由なUIで入力しなければならない。無論、逆にこれらの機器にIPアドレスを全て振り、webサーバー的に行わせることが出来ればUIも統一化されようが、その為にLモード端末にイーサネットを接続するのもぞっとしない。
 
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業界独り言 VOL138 K君からの葉書

いつも綺麗な葉書を呉れるK君という後輩がいる。年も明けて気がつくと賀状が来ていなかった。イラストの得意なK君であり来ていれば気がついていたはずだったのだがと年賀状の整理をしたのだが、やはり来ていないようだった。同様に毎年、明るい感じの性格のままな年賀状を戴いている先輩からは年賀状が届いていた。いつも直ぐに住所を見ないでも選択したデザインの印象から、その先輩だとわかるのだ。文面には、割とショッキングな一文が書かれていた。

先輩からの年賀状には、「新年から技術部から購買部へ異動となります」と書いてあった。永年の先輩を知るものとしてハードウェアシステム設計において多年に亘る基本部品の選定や先進技術の導入など確かな眼を持ちシステム件名などの長寿な商品設計を行ってきたのである。こうした電機業界の常として昨今の最新動向の無線通信システム開発に携わってきたのであるらしいが、もう開発を終えて量産体制に移行していく時期に入ることから主体が変ってきたのかもしれない。経験を買われての人事異動とお見受けした。

そんな先輩と新年会も兼ねて食事をしたのだが、いつも綺麗なカードを呉れるK君が気にかかり近くなので誘ったところ後半合流してくれた。週末は雪深い実家に帰っていたことも手伝い賀状の送付が年越しになってしまったというのが実情だった。心配はいらないかと思うと何だか会社のトップに直訴を申し込んでいるというただならぬ話だった。かつて無線業界の会社に気の短い技術屋がいたのを思い出し、同じ轍を踏むなと釘をさした。しかし、会社トップとの話し合いにまで持ち込めたのならば新しい歴史が始まる可能性もある。

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業界独り言 VOL137 ヒロシ&キーボード

私の知り合いには沢山のヒロシさんがいる。昔の歌ではないが、キーボードの似合う人が多いようだ。昨年の最終日には、わが導師である宏さまからのご参集がかかり忘年会と相成った。昨年同様集まった神田の鳥料理の居酒屋は、当日が最終営業日となり閉店されるとのことでもあった。厳しい世の中の反映ではあるが、店員の方も明るく頑張って勤めているようだった。ソフトウェア技術者として導師と尊敬する宏さまは、PCの世界をある意味で背負って立つ御仁でもある。

導師を慕い集う仲間は、ソフトウェアのユーザーであったり出版サービスであったりはたまた中華料理屋も副業で営んでいたりと様々な人たちである。「この業界をなんとかするんだ」と息巻く元気の良い技術者もいた。導師とのやり取りは、その後の三次会までもおよび立ち飲みをしつつ最終ラウンドは京浜東北線にまで持ち込まれた。鶴見までの年末ラッシュアワーの中でも決着は見なかったものの彼は技術書の翻訳を自分で進めているようでこれをベースにマトモナ本として、これを書き上げようとしている。

携帯電話業界にあって若手の育成をしつつ先端のソフト開発に携わっている裕さんがいる。横須賀までの遠距離通勤も実は横横道路で海老名近くから夜中に突っ走りつつ通勤されている。かつては半年かけてアセンブラで開発用のクロスアセンブラを開発していた裕さんではあるが、最近ではUMLで書かれた通信プロトコルの開発をしている現場への指導をしているようだ。勉強は常に必要なのがこの業界なのである。夜中には気がつくと自宅についていると豪語するのは手足を既にプログラミングしてしまったロボットにしているようだ。

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