月に響く笛

書店で買えない本があるという、ネットでしか買えないらしい。耐震偽装の冤罪というか、政府の情報隠蔽工作の犠牲になった人物が書かれたものである。当初は、文芸春秋に持ち込み共感をえて発刊されるそうだったのだが圧力がかかり発行できなくなったらしい。ネットで検索して購入出来たのはAmazon取り扱いの直販スタイルでの購入となった。取り扱いをしただけで圧力がかかるのかも知れない。現政権の存続も危ぶまれる大疑獄とも受け取れるのである。

この本には一応コードもついているのだが「ISBN4-903786-00-5」、版元はimairu.incとなっている。面白いのは住所はNHK放送センター内郵便局留と記載されていることだ。著者の藤山東吾さんは、元イーホームズの社長であり、その事業を破綻に追い込んだのは権益を守ろうとしている政権中枢の方をはじめとするものだったのだろう。その顛末を知りたいという方は是非読んでいただきたいものである。残念ながら世の中を正そうとする正義の意識で書き起こされたものであっても、図書館には決して置いてくれないようなものなのである。

アパホテルの一件が京都から再発しそうな状況だったのが、また隠蔽、情報操作されているような最近の動向を見るにつけ唯一の方策は正しい事実をみなが認識することにあるだろう。ただし、最近ではあるあるに限らず、もしかしたら日常に起こっている事件すらも情報操作攪乱のためのやらせだったりするのではないかとかんぐりたくもなるのである。政府だけで出来そうな失言などの話などが京都アパの一件と入れ替わりに立ち上がったのではないかなどとあらぬ妄想が駆け巡ったりもする

月に響く笛

BIGCAT GOGO!7188ライブ

さて最近の若手ミュージシャンの中でも元気のよいお勧めなGOGO7188というバンドのみちづれツアーというライブツアーの追加公演チケットが入手できた。1/13土曜日の大阪アメリカ村BIGCATである。知っている人は限られるのかも知れないのだが、我が家にとってはかなりマニアックなポイントとなる。まず、心斎橋筋の中心地区である大丸の先にあるBooksアセンスという美術系に長けた本屋があり、大阪に行く都度に我が家では立ち寄るポイントでもある。この本屋に立ち寄る限りにおいては美術系の本などの購入でかなりの出費を伴ってしまうのはいたし方ない。「大理石のフロアーの本屋があるよ」と細君に紹介したのはいつのことだったか忘れたけれども美術系の品揃えはかなり気に入っているようだ。

また、はす向かいには雑貨の「ラパレット」があるし、さらに近くにはラーメン苦手の細君がリピータとして通う「神座」までもありさしずめ細君にとっては欠かせない大阪のポイントとなっている。今回のライブ会場は、神座の先にあるアメリカ村ということだった。楽天で確保できた宿は、靱本町にあるビジネスホテルだったので、梅田からは四ツ橋線で本町まで向かった。場所の検討をつけて降りた出口は、そのまま靱本町に繋がる通りだった。ホテルに荷物を置いてから、心斎橋筋まで戻ってきて繊維の町船場の雰囲気を楽しめる心斎橋筋散歩を楽しむことにした。細君自身は始めての船場問屋街の体験だったらしく開演までの時間を楽しむことにした。

船場のセンタービルを覗いてみる時間はなかったので、まずは第一ポイントであるアセンスに向かった。大丸の建物の概観の彫刻に興味をもったらしかった。さっそく美術系のフロアに移動して細君は写真集やサブカルチャー系の書籍に目移りをしているようだった。建築系の写真集や資料集もここにはあり、私も楽しむことが出来た。いろいろ楽しい写真集を入手出来たのは大きな収穫だったらしい。続けてラパレットでのウィンドウショッピングで最近のカルチャー系グッズなどを楽しむことが出来た。昔の雰囲気、1985年の開店当時にはAfternoonTeaに近いものがあったのだが、最近は変わってきたようだ。小腹もすいたので、神座にいき贔屓のラーメンを楽しんだ。客の回転もよく、味もシステムも三拍子そろっている神座には立ち寄らざるを得ない。

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業界独り言 VOL333 想定外の意外な事

プラットホームと言語が取りざたされていた過去の歪んだ経緯などを正しく把握しないままに、キャリア同士の戦いや規格の相違などのいろいろな局面が突出していた時代があった。Javaと携帯バイナリー実行環境との比較論などが、行われてきた流れに意外に映るかも知れないのは携帯バイナリー実行環境でのJavaプレイヤーの再登場である。ドコモとAU、PDCとCDMA、Javaと携帯実行環境という異なった条件での互いの将来のビジネスの浮沈を賭けての戦いでもあった。もともとの想定外の戦いはPDCとCDMAとのCM展開に見られた、いわゆる子飼いのタレントがブランドを駆逐するようなコマーシャルを打ちに競争相手に出るというものだったりもした。

緻密に積み上げてきたことを瓦解していくような予兆を感じ取る敵対する技術の登場に伴う、展開での先制攻撃を食らったという印象があったのだろう。良いものは売れるということを推し進めようとしていると、戦場の場を時間稼ぎにアプリケーションでの競争に鞍替えしようというのも戦略だろう。Javaの投入やら、カメラの投入などと電話機の通話品質という基本的な部分から離れた部分での競争に身を投じるようになったのは競争という形に持ち込むことが必要だからでもある。また、想定外の技術の登場で自らの技術ロードマップをリセットされてしまったことへの嫉妬の裏返しでもあっただろう。技術の進展という流れの中でベースとなる半導体性能などの土壌が同じである限りには古い技術を使っていくことが有利なこともある。

CDMAという技術が要求する処理能力は、同じ半導体条件であればアプリケーション能力を逼迫するのはいたし方ないのである。戦略的な宣伝で説明するCDMAのコンセプトがまさに働こうとするときに処理能力がより必要になるのである。マルチパスを解決してより良い音質を実現しつつさらにソフトハンドオフを実現しようという状況と多年に亘って培ってきたTDMA技術の集大成としてチップセットが処理してくれるそれとではアプリケーション能力に差が出ることが起こるのはいたし方ないのである。まあ携帯戦争のCDMA商用化時点でいえばARM7の処理能力をどのように端末の魅力として表現が出来たのかということにもなる。

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新年会2007

恒例となっている母校木更津高専電気の同期新年会があった。最近数年は続いているのだが1/3の夕方にある駅の改札に五時集合というものである。今年は9名の参加だった。昨年の秋に卒業三十周年のクラス会を行いその際には17名ほどの参加を得たのでほぼ恒例のメンバーが来ているというのも実情だ。卒業して30年が経つと子供たちの結婚やら両親の心配やらいろいろな事情が降りかかってくる。結婚していないものもいれば離婚したものもいるし様々だ。

社会に巣立つ前の五年間を過ごした同期という特殊事情ゆえに、その後過ごした長い時間以上に詰まった経験を共有してきた仲間という意識が強いものである。北京マラソンに参加したりして頑張っているバツイチ仲間の話もあったし、自活しようとしている自分の息子が交通事故に巻き込まれ、その入院先で息子の彼女が判明したりとかに遭遇したりとか人生いろいろである。子供の就職や受験という話題になると父親としての自身の経験が高専という仕組みを選択して早い段階で絞り込んできたことから、子供たちの意識と十分な共有が出来にくいという負い目があるようだ。

恩師の先生方や事務の方々なども定年退職を迎える時期になり、母校といえども近寄りにくいのが悩みの種。「うちのクラスから誰か先生にでもなってくれないか」とは・・・言うは易く、50歳すぎてからのメッセージとしては唐突なり。予てより特別講義でもさせてくれないかという話はあってもなかなか実現出来ずにいたのも確かで言うほど身軽でないように傍からは見えるのだが・・・。取り急ぎ次回の会合は、今年の文化祭の折に学校の事務の古参の淑女にお声掛けして実現しようということになった。

 

業界独り言 VOL332 トホホな最新型複合機導入顛末

ご存知の方もいるかも知れないが、我が家ではNTTから表彰されるようなインフラを導入しているのである。あるいは毛嫌いされているのかも知れないだが・・・。未だにISDN契約をしていて二回線分のダイヤルインも取り付けていてFAX用の番号と電話の番号を分けているのである。これはといえば昔のFAXと留守番電話が出来なかったころの名残ともいえるのだが電話中でもFAXなどが自由に割り込まずに出来るのはISDNゆえの便利さではある。さて、そんな我が家がISDNに切り替えてから10年以上になるのだが、当然当時はTAもままならない状況でOKIの提供しているものしかなかった。今では何代目かのTAになっていて、またADSLは使わずにFTTHでベーシック契約をしているのである。ひかり電話にはしていないのである。

さて、そんな我が家なので三回線相当のアナログポートに送信用のモデムと電話とFAXの三台を接続している。モデムは自宅サーバーに接続されていていわゆるeFaxが動作するようになっているのでPDFを渡すと変換してイメージ化してFAX送信したりできるようになっている。FAXはCanonのMulitPassB10という複合機種のかなり古いものがついていていわゆるWindowsMEまでしかサポートできないものとなっていた。プリンターはその後のOSの進化と共に切り替わりHPやCanonを渡り歩き最近ではPIXUS850iになっていた。昨年秋に双方向無線LANプリントサーバーを導入したので細君とも共有できるようになっていた。

スキャナとしてはフラットベッドの1200dpiのNECのものを適当につけていたのであるがUSB1.1対応の低速なインタフェースであり辟易はしていたものの捨てるに忍びないのでそのまま利用してきていた。最近は使っていなかったので、ちょっとスキャンしてみようとデスクトップマシンに接続してみたところXPでは対応しないような世代となっていた。年末の予定外賞与もあったのでスキャナリニューアル兼FAXマシンの統合化などですっきりしようかということではじめたのがCanonの最新型複合機MP830への切り替えである。これは9600/2400dpiで四色インクという触れ込みで最近導入した無線LANプリンタサーバーでも対応できるということだったのですべてがうまくいくはずだった。

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業界独り言 VOL331 電子工作の世界と組み込みソフトに思いを馳せる

年末の日経エレクトロニクスとCQ出版のトランジスタ技術の双方に似て非なるマイコンボードの付録がついた。日経のそれは、組み込みソフトの教育に重きを置いたもののようだし、CQのそれは実務者にとって最近のアナログ機能搭載の高性能マイコンを日曜電子工作のノリで提供しようというもののように見受けられる。確かに20年前の状況を机の上で再現できるというのは素晴らしいことだと思う。

日経の基板には、USBコネクタが半田付けされていて、そのままパソコンに接続して環境構築が出来るようになっている。まあ意識のある人には拡張部品をさらに搭載させていくことが出来るだろう。敷居が低いということは、そのまま雑誌の企画として組み込みソフトの教育でも始めるつもりなのだろうか。日経エレクトロニクスの責務とも思えないのは当該分野を担当する雑誌がなくなってしまったということかも知れない。

団塊世代の退役と共に、新人育成を余儀なくされた状況の中ではよい企画なのかもしれないが、コンパイラの世界からのブートアップを解説して教育していくことなども踏まえて紹介されていくのであれば良いのだが、いろいろな先輩諸兄が記事を投稿されている中で伝えていきたい方向性がはっきりとは感じられないようにも見受けられた。この雑誌企画そのものが日本の技術者育成よりは、アジアな人たちにとっての記事になってしまいかねないと感じるのは私だけだろうか。

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